专利摘要:
本発明は、植物病原性の有害な菌類を駆除するための式Iの置換スルホン酸アミド化合物[式中、Ra、n、Het、A、Y及びDは特許請求の範囲で定義したとおりである]並びにそれらのN-オキシド及び塩の使用、並びに少なくとも一つの当該化合物を含む組成物及び種子に関する。本発明は、また、新規な置換スルホン酸アミド化合物及びこれらの化合物を製造するための方法に関する。なし
公开号:JP2011514326A
申请号:JP2010546314
申请日:2009-02-10
公开日:2011-05-06
发明作者:ウルムシュナイダー,サラ;グランメノス,ヴァッシリオス;ディーツ,ヨッヘン;プール,ミヒャエル;ブレットー,マリアンナ;ミューラー,ベルント;レンナー,イェンス;クラース ローマン,ヤン
申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se;
IPC主号:A01N43-50
专利说明:

[0001] 本発明は、植物病原性の有害な菌類を駆除するための置換スルホン酸アミド化合物並びにそれらのN-オキシド及び塩の使用、並びに少なくとも一つの当該化合物を含む組成物及び種子に関する。本発明は、また、新規な置換スルホン酸アミド化合物及びこれらの化合物を製造するための方法に関する。]
背景技術

[0002] アミド基に結合した5員ヘテロアリールメチルを有する置換スルホン酸アミド、とりわけ以下の化合物は全般的に既知である。2-メチル-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-4-(2-メチル-チアゾール-4-イル)-ベンゼンスルホンアミド(ケミカルアブストラクトレジストリーナンバー、以後CAS-RN:951606-62-5)、N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-ベンゼンスルホンアミド(CAS-RN:933194-38-8)、5-{3-メトキシ-4-[(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-スルファモイル]-フェニル}—イソオキサゾール-3-カルボン酸エチルエステル(CAS-RN:932536-62-4)、4-(2-シクロプロピル-オキサゾール-5-イル)-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-ベンゼンスルホンアミド(CAS-RN:932467-34-0)、5-(5-トリフルオロメチル-イソキサゾール-3-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド(CAS-RN:932465-72-0)、5-(3-トリフルオロメチル-イソキサゾール-5-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド(CAS-RN:894895-13-7)、5-(3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド(CAS-RN:932357-49-8)、4-(3,4-ジメチル-イソキサゾール-5-イル)-2-メトキシ-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-ベンゼンスルホンアミド(CAS-RN:894914-26-2)、2-メトキシ-N-(5-メチル-フラン-イルメチル)-4-(3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-ベンゼンスルホンアミド(CAS-RN:894905-06-7)及び4-(2,6-ジ-シアノ-フェノキシ)-シクロヘキサ-1,5-ジエンスルホン酸(5-クロロ-ベンゾ[b]チオフェン-2-イル-メチル)-アミド(CAS-RN:690625-95-0)。これらの化合物が殺菌性であること、又は任意の他の農薬の使用に関しては何も示されていない。]
[0003] ここで、特定のスルホン酸アミドは、植物病原性の有害な菌類に対して良好な殺菌活性を有することを見出した。]
[0004] 国際公開第05/033081号には、スルホン酸ピリジン-4-イルメチルアミド化合物及び植物病原性の有害な菌類を駆除するためのその使用が記載されている。国際公開第06/097489号の文献には、フェニルスルホン酸の様々なピリジン-4-イルメチルアミド及び殺菌剤としてのそれらの使用が記載されている。]
[0005] 未公開の国際出願第PCT/EP2008/065958号並びに国際公開第08/062011号及び国際公開第06/097488号には、スルホン酸アミド化合物、及び農芸化学物質、とりわけ殺菌剤としてのその使用が記載されている。]
[0006] 本発明による化合物は、ピリジン-4-イルメチルなどの6員ヘテロアリールメチルの代わりに5員ヘテロアリールメチルを担持することにより、それぞれ国際公開第05/033081号、PCT/EP2008/065956、国際公開第08/062011号及び国際公開第06/097488号に記載されているものと異なる。]
[0007] A. K. SahaらのBioorg. Med. Chem. Lett. 10、2735-2739(2000)には、アミド置換基が2,4-ジメチル-ペント-3-イル、ヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル又は4-フルオロフェニルエチルであるN置換スルホン酸(イミダゾール-4-イルメチル)ビアリールアミドが記載されている。これらの化合物は、抗菌活性を有する有用な医薬品であることが想定され、実際、示されている表には、ヒト病原性酵母菌及び菌類に対する活性データが含まれている。Bioorg. Med. Chem. Lett. 10、2735-2739(2000)には、これらの(イミダゾール-4-イルメチル)ビアリールアミドの植物病原性菌類に対する農業上の使用又は殺菌特性が全く記載されていない。]
[0008] 加えて、A.K. SahaらのJ. Comb, Chem. 3、181〜188(2001)には、4-メタンアミンイミダゾールを製造するための方法が記載されている。とりわけ、式]
[0009] [式中、置換基R1は、アルキル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル又はフェニルアルキルであり、Aは、-N-又は直接結合であり、R2は、場合により置換されたフェニルであってよい]のN置換スルホン酸(イミダゾール-4-イルメチル)ビアリールアミド及びN置換スルホン酸(イミダゾール-4-イルメチル)ビフェニルアミンアミドの製造が記載されており、そこには使用又は特性データが存在しない。本発明による化合物は、アミド置換基R1が存在しないことにより、Sahaらによる上記N置換スルホン酸(イミダゾール-4-イルメチル)フェニルアミドと異なる。]
[0010] 国際公開第05/033081号
国際公開第06/097489号
国際出願第PCT/EP2008/065958号
国際公開第08/062011号
国際公開第06/097488号]
先行技術

[0011] Bioorg. Med. Chem. Lett. 10、2735-2739(2000)
J. Comb, Chem. 3、181〜188(2001)]
発明が解決しようとする課題

[0012] しかし、それらの殺菌活性に関しては、開示されている化合物の作用は、完全に満足できるものとは限らない。これに基づき、本発明の目的は、有害な菌類に対する高度な作用及び/又は広範な活性スペクトルを有する化合物を提供することであった。]
課題を解決するための手段

[0013] この目的は、本明細書に定義されている式Iaの置換スルホン酸化合物並びにN-オキシド及びそれらの塩、特に農業上許容される塩によって達成される。]
[0014] したがって、本発明は、植物病原性菌類を駆除するための式Iの化合物、並びに式Iの化合物のN-オキシド及び農業上許容される塩、並びに式Iの化合物を含む組成物の使用に関する。]
[0015] [式中、
Hetは、5員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含み、
nは、Het基上の置換基Raの数を示し、nは、1、2、3又は4であり、
Raは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-ハロアルキルチオ、C1〜C4-アルキルスルフィニル、C1〜C4-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4-アルキルスルホニル、C1〜C4-ハロアルキルスルホニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル又はC1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルであり、且つ/又は
Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルキル及びC1〜C4-ハロアルコキシからなる群から選択される1、2、3又は4個の同一又は異なる基を担持し、
n=2、3又は4である場合は、Raは、同一であっても異なっていてもよく、
Aは、C3〜C8-シクロアルキレン、C3〜C8-シクロアルケニレン、フェニレン又は5若しくは6員ヘテロシクリレン又はヘテロアレーンジイルであり、ヘテロシクリレン又はヘテロアレーンジイルの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記二価環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rbを担持し、
Rbは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、(C1〜C4-アルキル)カルボニル、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニル及びジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルであり、
Yは、直接結合、又は-O-、-OCH2-、-CH2O-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)2-、C1〜C4-アルカンジイル、-N(RΠ)-及び-C(NORΠ)-から選択される二価の基であり、RΠは、水素又はC1〜C4-アルキルであり、
Dは、C3〜C8-シクロアルキル、フェニル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、それらのC3〜C8-シクロアルキル、フェニル及びヘテロアリールは、非置換であるか、1、2、3、4又は5個の同一又は異なる基Rcを担持し、
Rcは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C1〜C6-アルキルアミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-ハロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-ハロアルキルスルホニル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C6-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、C(=O)R'、C(=NOR'')R'''、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキル、フェニル、フェノキシ、フェノキシ-C1〜C4-アルキル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rdを担持し、
R'は、水素、NH2、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルアミノ又はジ(C1〜C4-アルキル)アミノであり、
R''は、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル又はC1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキルであり、
R'''は、水素又はC1〜C4-アルキルであり、
Rdは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシであり、且つ/又は
D基の隣接する環員原子に結合した二つの基Rcは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Reを担持し、
Reは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシである]。]
[0016] 式Iの殆どの化合物が新規である。したがって、第2の態様によれば、本発明は、2-メチル-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-4-(2-メチル-チアゾール-4-イル)-ベンゼンスルホンアミド、N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-ベンゼンスルホンアミド、5-{3-メトキシ-4-[(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-スルファモイル]-フェニル}-イソオキサゾール-3-カルボン酸エチルエステル、4-(2-シクロプロピル-オキサゾール-5-イル)-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-ベンゼンスルホンアミド、5-(5-トリフルオロメチル-イソオキサゾール-3-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド、5-(3-トリフルオロメチル-イソオキサゾール-5-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド、5-(3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド、4-(3,4-ジメチル-イソオキサゾール-5-イル)-2-メトキシ-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-ベンゼンスルホンアミド、2-メトキシ-N-(5-メチル-フラン-イルメチル)-4-(3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-ベンゼンスルホンアミド及び4-(2,6-ジシアノ-フェノキシ)-シクロヘキサ-1,5-ジエンスルホン酸(5-クロロ-ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-アミドの化合物を除く、式Iaによって表される式Iの化合物、並びに式Iaの化合物のN-オキシド及び農業上許容される塩を提供する]
[0017] [Hetは、5員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含み、
nは、Het基上の置換基Raの数を示し、nは、1、2、3又は4であり、
Raは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-ハロアルキルチオ、C1〜C4-アルキルスルフィニル、C1〜C4-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4-アルキルスルホニル、C1〜C4-ハロアルキルスルホニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル又はC1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルであり、且つ/又は
Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルキル及びC1〜C4-ハロアルコキシからなる群から選択される1、2、3又は4個の同一又は異なる基を担持し、
n=2、3又は4である場合は、Raは、同一であっても異なっていてもよく、
但し、Hetは、ピロール、ピラゾール、イミダゾール又はトリアゾールであり、一つの置換基Raは、環窒素に結合されており、
Aは、C3〜C8-シクロアルキレン、C3〜C8-シクロアルケニレン、フェニレン又は5若しくは6員ヘテロアレーンジイルであり、ヘテロアレーンジイルの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記二価環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rbを担持し、
Rbは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、(C1〜C4-アルキニル)カルボニル、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニル及びジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルであり、
Yは、直接結合又は-O-であり、
Dは、フェニル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、それらのフェニル及びヘテロアリールは、非置換であるか、1、2、3、4又は5個の同一又は異なる基Rcで置換されており、
Rcは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C1〜C6-アルキルアミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-ハロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-ハロアルキルスルホニル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C6-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C(=O)R'、C(=NOR'')R'''、C3〜C8-シクロアルキル、フェニル、フェノキシ、フェノキシ-C1〜C4-アルキル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rdを担持し、
R'は、水素、NH2、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルアミノ又はジ(C1〜C4-アルキル)アミノであり、
R''は、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル又はC1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキルであり、
R'''は、水素又はC1〜C4-アルキルであり、
Rdは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシであり、且つ/又は
D基の隣接する環員原子に結合した二つの基Rcは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Reを担持し、
Reは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシである]。]
[0018] 本発明は、また、式Iaの置換スルホン酸アミド化合物を製造するための方法に関する。]
[0019] 本発明は、また、式II、III、IV及びV.a〜Vhの化合物などの中間体に関する。]
[0020] 本発明は、また、固体又は液体の担体、及び少なくとも一つの式Iの化合物又はそのN-オキシド若しくは農業上許容される塩を含む農芸化学組成物に関する。]
[0021] 本発明の化合物は、有害な菌類を駆除するのに有用である。したがって、本発明は、また、有害な菌類を駆除するための方法であって、少なくとも一つの式Iの化合物又はそのN-オキシド若しくは農業上許容される塩の有効量で菌類、又は菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌若しくは種子を処理することを含む方法に関する。]
[0022] また、本発明は、式Iの化合物又はそのN-オキシド若しくは農業上許容される塩を、種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で含む種子に関する。]
[0023] 置換パターンに応じて、式Iの化合物及びそのN-オキシドは、一つ又は複数のキラル中心を有することができ、その場合、それらは、純粋なエナンチオマー若しくは純粋なジアステレオマーとして、又はエナンチオマー若しくはジアステレオマー混合物として存在する。純粋なエナンチオマー又はジアステレオマー及びそれらの混合物は、ともに本発明の対象である。]
[0024] 式Iの化合物は、その生物活性が異なり得る異なる結晶変態で存在し得る。それらも本発明の対象の一部を構成する。]
[0025] 化合物Iの農業的に有用な塩は、特に、そのカチオンの塩、又はそのカチオン及びアニオンがそれぞれ化合物Iの殺菌作用に悪影響を及ぼさない酸の酸付加塩を包含する。したがって、好適なカチオンは、特に、アルカリ金属、好ましくはナトリウム及びカリウムのイオン、アルカリ土類金属、好ましくはカルシウム、マグネシウム及びバリウムのイオン、遷移金属、好ましくはマンガン、銅、亜鉛及び鉄のイオン、並びに望ましい場合は1〜4個のC1〜C4-アルキル置換基及び/又は1個のフェニル若しくはベンジル置換基を担持することができるアンモニウムイオン、好ましくは、ジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、またホスホニウムイオン、スルホニウムイオン、好ましくはトリ(C1〜C4-アルキル)スルホニウム、及びスルホキソニウムイオン、好ましくはトリ(C1〜C4-アルキル)スルホキソニウムである。]
[0026] 有用な酸付加塩のアニオンは、主として、塩化物、臭化物、フッ化物、硫酸水素塩、硫酸塩、リン酸二水素塩、リン酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、ヘキサフルオロ珪酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、安息香酸塩、及びC1〜C4-アルカン酸のアニオン、好ましくはギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩及び酪酸塩である。それらは、化合物Iと、対応するアニオンの酸、好ましくは、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸又は硝酸とを反応させることによって形成され得る。]
[0027] 式Iの化合物は、不斉基の単結合のまわりの束縛回転に起因するアトロプ異性体で存在し得る。それらも本発明の対象の一部を構成する。]
[0028] 可変基に関しては、該中間体の実施形態は、式Iの化合物の実施形態に対応する。]
[0029] 「化合物I」という用語は、式Iの化合物を指す。同様に、「化合物I.a」という用語は、式I.aの化合物を指す。]
[0030] 以上に示される可変基の定義において、全般的に、対象となる置換基を表す集約的な用語が使用される。「Cn〜Cm」という用語は、それぞれの場合に、対象となる置換基又は置換基部分においてとり得る炭素原子の数を指す。]
[0031] 「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指す。]
[0032] 「C1〜C4-アルキル」という用語は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状の飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル及び1,1-ジメチルエチルを指す。同様に、「C1〜C6-アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状の飽和炭化水素基を指す。]
[0033] 「C1〜C4-ハロアルキル」という用語は、これらの基における水素原子の一部又はすべてが上記のハロゲン原子で置き換えられていてよい、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル及びペンタフルオロエチル、2-フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2,2-ジフルオロプロピル、2,3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-クロロプロピル、2,3-ジクロロプロピル、2-ブロモプロピル、3-ブロモプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリクロロプロピル、CH2-C2F5、CF2-C2F5、CF(CF3)2、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、4-ブロモブチル又はノナフルオロブチルを指す。同様に、「C1〜C6-ハロアルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基を指す。]
[0034] 「C1〜C4-アルコキシ」という用語は、アルキル基の任意の位置において酸素を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ、ブトキシ、1-メチル-プロポキシ、2-メチルプロポキシ又は1,1-ジメチルエトキシを指す。同様に、「C1〜C4-アルコキシ」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基を指す。]
[0035] 「C1〜C4-ハロアルコキシ」という用語は、水素原子の一部又はすべてが上記のハロゲン原子で置き換えられていてよい、以上に定義されているC1〜C4-アルコキシ基、例えば、OCH2F、OCHF2、OCF3、OCH2Cl、OCHCl2、OCCl3、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、OC2F5、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、OCH2-C2F5、OCF2-C2F5、1-(CH2F)-2-フルオロエトキシ、1-(CH2Cl)-2-クロロエトキシ、1-(CH2Br)-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシ又はノナフルオロブトキシを指す。同様に、「C1〜C6-ハロアルコキシ」という用語は、水素原子の一部又はすべてが上記のハロゲン原子で置き換えられていてよい、以上に定義されているC1〜C6-アルコキシ基を指す。]
[0036] 「C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル」という用語は、アルキル基の1個の水素原子が(以上に定義されている) C1〜C4-アルコキシ基で置き換えられている、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有するアルキルを指す。同様に、「C1〜C6-アルコキシ-C1〜C4-アルキル」という用語は、アルキル基の1個の水素原子が(以上に定義されている) C1〜C6-アルコキシ基で置き換えられている、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有するアルキルを指す。]
[0037] 「C1〜C4-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル」という用語は、アルキル基の1個の水素原子が(以上に定義されている) C1〜C4-ハロアルコキシ基で置き換えられている、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有するアルキルを指す。同様に、「C1〜C6-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル」という用語は、アルキル基の1個の水素原子が(以上に定義されている) C1〜C6-アルコキシ基で置き換えられている、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有するアルキルを指す。]
[0038] 「C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルコキシ」という用語は、酸素原子を介して分子の残りに結合された、(以上に定義されている)C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル基を指す。]
[0039] 本明細書に使用されている「C1〜C4-アルキルチオ」という用語は、アルキル基における任意の位置において硫黄原子を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ及びnブチルチオを指す。同様に、本明細書に使用されている「C1〜C6-アルキルチオ」という用語は、硫黄原子を介して結合された、(以上に定義されている)1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基を指す。したがって、本明細書に使用されている「C1〜C4-ハロアルキルチオ」及び「C1〜C6-ハロアルキルチオ」という用語は、ハロアルキル基における任意の位置において硫黄原子を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状ハロアルキル基を指す。]
[0040] 「C1〜C4-アルキルスルフィニル」又は「C1〜C6-アルキルスルフィニル」という用語は、アルキル基における任意の位置において-S(=O)-部分を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基、例えば、メチルスルフィニル及びエチルスルフィニル等を指す。したがって、「C1〜C4-ハロアルキルスルフィニル」及び「C1〜C6-ハロアルキルスルフィニル」という用語は、それぞれハロアルキル基における任意の位置において-S(=O)-部分を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個及び1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状ハロアルキル基をそれぞれ指す。]
[0041] 「C1〜C4-アルキルスルホニル」及び「C1〜C6-アルキルスルホニル」という用語は、それぞれアルキル基における任意の位置において-S(=O)2-部分を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個及び1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基、例えば、メチルスルホニルをそれぞれ指す。したがって、「C1〜C4-ハロアルキルスルホニル」及び「C1〜C6-ハロアルキルスルホニル」という用語は、それぞれハロアルキル基における任意の位置において-S(=O)2-部分を介して結合された、(以上に定義されている)1〜4個及び1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状ハロアルキル基をそれぞれ指す。]
[0042] 「C1〜C4-アルキルアミノ」という用語は、(以上に定義されている)1個のC1〜C4-アルキル基を置換基として担持するアミノ基、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、1-メチルエチルアミノ、ブチルアミノ、1-メチルプロピルアミノ、2-メチルプロピルアミノ及び1,1-ジメチルエチルアミノ等を指す。同様に、「C1〜C6-アルキルアミノ」という用語は、(以上に定義されている)1個のC1〜C6-アルキル基を置換基として担持するアミノ基を指す。]
[0043] 「ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ」という用語は、(以上に定義されている)2個の同一又は異なるC1〜C4-アルキル基を置換基として担持するアミノ基、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ-n-プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ、N-(n-プロピル)-N-メチルアミノ、N-(イソプロピル)-Nメチルアミノ、N-(n-ブチル)-N-メチルアミノ、N-(n-ペンチル)-N-メチルアミノ、N-(2-ブチル)-Nメチルアミノ及びN-(イソブチル)-N-メチルアミノ等を指す。同様に、「ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ」という用語は、(以上に定義されている)2個の同一又は異なるC1〜C6-アルキル基を置換基として担持するアミノ基を指す。]
[0044] 「(C1〜C4-アルコキシ)カルボニル」という用語は、カルボニル基を介して結合された(以上に定義されている) C1〜C4-アルコキシ基を指す。]
[0045] 「ジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニル」という用語は、カルボニル基を介して結合された、以上に定義されているジ(C1〜C4)アルキルアミノ基を指す。]
[0046] 「フェノキシ」という用語は、酸素原子を介して結合されたフェニル基を指す。同様に、「フェノキシ-C1〜C4-アルキル」という用語は、(以上に定義されている)C1〜C4-アルキル基を介して結合されたフェノキシ基を指す。]
[0047] 「C2〜C4-アルケニル」という用語は、2〜4個の炭素原子及び任意の位置の二重結合を有する直鎖又は分枝状不飽和炭化水素基、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル(アリル)、1-メチルエテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニルを指す。同様に、「C2〜C6-アルケニル」という用語は、2〜6個の炭素原子及び任意の位置の二重結合を有する直鎖又は分枝状不飽和炭化水素基を指す。]
[0048] 「C2〜C4-アルキニル」という用語は、2〜4個の炭素原子を有し、少なくとも一つの三重結合を含む直鎖又は分枝状不飽和炭化水素基、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-メチル-2-プロピニルを指す。同様に、「C2〜C6-アルキニル」という用語は、2〜6個の炭素原子及び少なくとも一つの三重結合を有する直鎖又は分枝状不飽和炭化水素基を指す。]
[0049] 「C3〜C8-シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素環員を有する単環式飽和炭化水素基、例えば、シクロプロピル(C3C5)、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルを指す。]
[0050] 「C1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキル」という用語は、シクロアルキル基の1個の水素原子が(以上に定義されている)C1〜C4-アルキル基で置換されている、(以上に定義されている)3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。]
[0051] 「5、6又は7員炭素環」という用語は、5、6又は7環員を有する飽和又は部分不飽和炭素環、並びにフェニルを指すものと理解される。非芳香族環の例としては、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル及びシクロヘプタジエニル等が挙げられる。]
[0052] 複素環の環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含む「5、6又は7員複素環」という用語は、5、6又は7個の環原子を有する飽和及び部分不飽和並びに芳香族複素環を指すものと理解される。例としては、以下が挙げられる。]
[0053] -複素環の環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含み、飽和又は部分不飽和である飽和及び部分不飽和5、6又は7員複素環、例えば、ピロリジン-2-イル、ピロリジン-3-イル、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル、テトラヒドロチエン-3-イル、1,3-ジオキソラン-4-イル、イソオキサゾリジン-3-イル、イソオキサゾリジン-4-イル、イソオキサゾリジン-5-イル、イソチアゾリジン-3-イル、イソチアゾリジン-4-イル、イソチアゾリジン-5-イル、ピラゾリジン-3-イル、ピラゾリジン-4-イル、ピラゾリジン-5-イル、オキサゾリジン-2-イル、オキサゾリジン-4-イル、オキサゾリジン-5-イル、チアゾリジン-2-イル、チアゾリジン-4-イル、チアゾリジン-5-イル、イミダゾリジン-2-イル、イミダゾリジン-4-イル、2-ピロリン-2-イル、2-ピロリン-3-イル、3-ピロリン-2-イル、3-ピロリン-3-イル、ピペリジン-2-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、1,3-ジオキサン-5-イル、テトラヒドロピラン-2-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、テトラヒドロチエン-2-イル、ヘキサヒドロピリダジン-3-イル、ヘキサヒドロピリダジン-4-イル、ヘキサヒドロピリミジン-2-イル、ヘキサヒドロピリミジン-4-イル、5-ヘキサヒドロピリミジニル及びピペラジン-2-イル;
-ヘテロアリールの環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む5員ヘテロアリール(複素環式芳香族基)、例えば、ピロール-1-イル、ピロール-2-イル、ピロール-3-イル、チエン-2-イル、チエン-3-イル、フラン-2-イル、フラン-3-イル、ピラゾール-1-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、ピラゾール-5-イル、イミダゾール-1-イル、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、イミダゾール-5-イル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、オキサゾール-5-イル、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル、イソオキサゾール-5-イル、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル、イソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル、イソチアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾリル-1-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル 1,2,4-トリアゾール-5-イル、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル及び1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル;
-ヘテロアリールの環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含む6員ヘテロアリール(複素環式芳香族基)、例えば、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピリダジン-3-イル、ピリダジン-4-イル、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、ピラジン-2-イル及び1,3,5-トリアジン-2-イル。]
[0054] 「C1〜C4-アルカンジイル」という用語は、二つの結合点を有する(以上に定義されている)C1〜C4-アルキル基から誘導された、1〜4個の炭素原子を有する二価の分枝鎖又は直鎖飽和炭化水素基を指す。]
[0055] 本明細書に使用されているように、「C3〜C8-シクロアルキレン」という用語は、二つの結合点を有する(以上に定義されている)C3〜C8-シクロアルキル基から誘導された二価の基を指す。同様に、「C3〜C8-シクロアルケニレン」という用語は、二つの結合点を有する(以上に定義されている)C3〜C8-シクロアルケニル基から誘導された二価の基を指す。したがって、「ヘテロシクリレン」という用語は、二つの結合点を有する(以上に定義されている)ヘテロシクリル基を指す。]
[0056] また、「5又は6員ヘテロアレーンジイル」という用語は、二つの結合点を有する(以上に定義されている)芳香族ヘテロアリールから誘導された二価の基を指す。ヘテロアレーンジイルの例は、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,2,3,4-テトラジン、フラン、チオフェン、ピロール、チアゾール、チアジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール及びオキサジアゾール等である。前記基は、それが可能であればC結合又はN結合され得る。例えば、ピロール、イミダゾール又はピラゾールから誘導された基は、N結合又はC結合され得る。]
[0057] 「フェニレン」という用語は、1,2-フェニレン(o-フェニレン)、1,3-フェニレン(m-フェニレン)及び1,4-フェニレン(p-フェニレン)を指す。]
[0058] 「Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって縮合環を形成することができる」という用語は、ヘテロアリールが、縮合した5、6又は7員炭素環又は複素環を担持する縮合二環系を指す。]
[0059] 「D基の隣接する環員原子に結合した2個の基Rcは、前記環員原子と一緒になって縮合環を形成することができる」という用語は、C3〜C8-シクロアルキル、フェニル及び5又は6員ヘテロアリールが、それぞれ5、6又は7員炭素環又は複素環を担持する縮合二環系を指す。]
[0060] 化合物Iの殺菌活性に関しては、化合物Iが好ましく、適切であれば、本明細書に示されるすべての部分式(sub-formulae)、例えば、式I.1a又は式I.A〜I.Kの化合物、並びに中間体、例えば化合物II、III、IV及びV.a〜V.h[式中、置換基及び可変基(例えばHet、A、Y、D、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、R'、R''及びR''')は、互いに独立に、又はより好ましくは一緒になって以下の意味を有する]も好ましい。]
[0061] 第1の実施形態において、Hetは、環員原子として1個のヘテロ原子を担持する。Hetが、フラン-2-イル及びフラン-3-イルから選択されるフラニル基であり、前記フラニル基が1、2又は3個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、チエン-2-イル及びチエン-3-イルから選択されるチエニル基である化合物Iが好ましい。Hetが、ピロール-2-イル及びピロール-3-イルから選択されるピロリル基である化合物Iが好ましい。]
[0062] さらなる実施形態において、Hetは、環員原子として2個のヘテロ原子を担持し、好ましくはこれらのヘテロ原子の少なくとも一つがNである。Hetが、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル及びピラゾール-5-イルから選択されるピラゾリル基であり、前記ピラゾリル基が1、2又は3個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル及びイソオキサゾール-5-イルから選択されるイソオキサゾリル基であり、前記イソオキサゾリル基が1又は2個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、イソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル及びイソチアゾール-5-イルから選択されるイソチアゾリル基であり、前記イソチアゾリル基が1又は2個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル及びイミダゾール-5-イルから選択されるイミダゾリル基であり、前記イミダゾリル基が1、2又は3個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル及びオキサゾール-5-イルから選択されるオキサゾリル基であり、前記オキサゾリル基が1又は2個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル及びチアゾール-5-イルから選択されるチアゾリル基であり、前記チアゾリル基が1又は2個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。]
[0063] さらなる実施形態において、Hetは、環員原子として3個のヘテロ原子を担持し、好ましくは、これらのヘテロ原子の少なくとも二つがNである。Hetが、1,2,3-トリアゾール-4-イル及び1,2,3-トリアゾール-5-イルから選択される1,2,3-トリアゾリル基であり、前記1,2,3-トリアゾリル基が1又は2個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、1,2,4-トリアアゾール-3-イル及び1,2,4-トリアゾール-5-イルから選択される1,2,4-トリアゾリル基であり、前記1,2,4-トリアゾリル基が1又は2個の同一又は異なる置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル及び1,2,4-オキサジアゾール-5-イルから選択される1,2,4-オキサジアゾリル基であり、前記1,2,4-オキサジアゾリル基が1個の置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル及び1,3,4-オキサジアゾール-5-イルから選択される1,3,4-オキサジアゾリル基であり、前記1,3,4-オキサジアゾリル基が1個の置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、1,2,3-チアジアゾール-4-イル及び1,2,3-チアジアゾール-5-イルから選択される1,2,3-チアジアゾリル基であり、前記1,2,3-チアジアゾリル基が1個の置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、1,2,4-チアジアゾール-3-イル及び1,2,4-チアジアゾール-5-イルから選択される1,2,4-チアジアゾリル基であり、前記1,2,4-チアジアゾリル基が1個の置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。Hetが、1,3,4-チアジアゾール-2-イル及び1,3,4-チアジアゾール-5-イルから選択される1,3,4-チアジアゾリル基であり、前記1,3,4-チアジアゾリル基が1個の置換基Raを担持する化合物Iが好ましい。]
[0064] より好適な実施形態は、Hetが以下の基Het-a〜Het-qqの一つである化合物I及びその中間体に関する。]
[0065] [式中、
*は、スルホンアミド基の窒素原子へのメチレンブリッジ結合に対する結合点を示し、
Ra1及びRa2は、それぞれ独立に、水素であるか、Raについて示されている定義、特に、好ましい該定義の一つを有する。]]
[0066] 一実施形態は、nは1、2、3又は4であり、より好ましくは、nは1又は2である化合物Iに関する。別の実施形態は、nが2である化合物Iに関する。さらなる実施形態は、nが3である化合物Iに関する。]
[0067] さらなる実施形態は、Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raが、前記環員原子と一緒になって縮合環を形成しない化合物Iに関する。]
[0068] 好ましくは、Raは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル又はC1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルである。]
[0069] さらなる好適な実施形態は、Raがハロゲンであり、好ましくはフッ素及び塩素から選択され、特にRaが塩素である化合物Iに関する。]
[0070] さらなる好適な実施形態は、RaがCNである化合物Iに関する。]
[0071] さらなる実施形態は、RaがC1〜C4-アルキルであり、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル及びi-プロピルから選択される化合物Iに関する。]
[0072] さらなる好適な実施形態は、RaがC1〜C4-ハロアルキルであり、好ましくはRaがC1-ハロアルキルであり、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル及びトリクロロメチルから選択され、特に、Raがトリフルオロメチルである化合物Iに関する。]
[0073] さらなる好適な実施形態は、RaがC1〜C4-アルコキシであり、好ましくは、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ及びi-プロピルオキシである化合物Iに関する。]
[0074] さらなる好適な実施形態は、RaがC1〜C4-ハロアルコキシ、好ましくはハロメトキシ、例えば、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシ、並びにハロエトキシ、例えば、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2-ジクロロエトキシ及び2,2,2-トリクロロエトキシ、並びにハロ-n-プロポキシ、ハロ-i-プロポキシ、ハロ-n-ブトキシ、ハロ-1-メチル-プロポキシ、ハロ-2-メチル-プロポキシ又はハロ-1,1-ジメチルエトキシである化合物Iに関する。]
[0075] さらなる好適な実施形態は、RaがC3〜C8-シクロアルキルであり、好ましくは、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され、特に、Raがシクロプロピルである化合物Iに関する。]
[0076] さらなる実施形態は、Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raが、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環である縮合環を形成し、縮合複素環の環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環が非置換であり、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルキル及びC1〜C4-ハロアルコキシからなる群から選択される1、2、3又は4個の同一又は異なる基を担持する化合物Iに関する。上記実施形態において、縮合環は、好ましくはフェニルである。上記実施形態において、縮合環は、好ましくは飽和炭素環、特にシクロヘキシルである。上記実施形態において、縮合環は、好ましくは部分不飽和炭素環、特にシクロヘキセニルである。]
[0077] Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raが、前記環員原子と一緒になって、縮合され、場合により置換された6員ヘテロアリールを形成する化合物Iが好ましい。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピリジルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピリダジニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピリミジニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピラジニルである。]
[0078] Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raが、前記環員原子と一緒になって、縮合され、場合により置換された5員ヘテロアリールを形成する化合物Iが好ましい。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはフラニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはチエニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピロリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピラゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはイソオキサゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはイソチアゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはイミダゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはオキサゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはチアゾリルである。]
[0079] 一実施形態において、Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成し、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は非置換である。]
[0080] さらなる実施形態において、Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成し、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルキル及びC1〜C4-ハロアルコキシからなる群から選択される1、2、3又は4個の同一又は異なる基によって置換されている。]
[0081] 一実施形態は、Aが、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを担持する、以上に定義されたフェニレン又はヘテロアレーンジイルである化合物Iに関する。]
[0082] Aが、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを担持するフェニレンである化合物Iが好ましく、1,3-フェニレン又は1,4-フェニレンがより好適である。Aが、非置換であるか、1、2又は2個の同一又は異なる置換基Rbを担持する1,4-フェニレンであり、特に、Aが非置換の1,4-フェニレンである化合物Iがより好ましい。Aが、非置換であるか、1、2、又は3個の同一又は異なる置換基Rbを担持する1,4-フェニレンであり、特にAが非置換の1,4-フェニレンである化合物Iがより好適である。]
[0083] さらなる実施形態は、AがC3〜C8-シクロアルキレンであり、好ましくは、1,2-シクロヘキシレン、1,3-シクロヘキシレン及び1,4-シクロヘキシレンから選択され、前記基が非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを担持する化合物Iに関する。]
[0084] さらなる実施形態は、Aが飽和又は部分不飽和ヘテロシクリレンであり、好ましくは、ヘテロシクリレンが、環員原子として1又は2個のヘテロ原子を担持し、より好ましくは、これらのヘテロ原子の一つがNであり、前記基が非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを担持する化合物Iに関する。]
[0085] 同様に、さらなる実施形態は、Aがヘテロアレーンジイルであり、ピリジンジイル、ピリミジンジイル、ピリダジンジイル、ピラジンジイル、トリアジンジイル、フランジイル、チエンジイル、ピロールジイル、ピラゾールジイル、イソオキサゾールジイル、イソチアゾールジイル、イミダゾールジイル、オキサゾールジイル、チアゾールジイル、トリアゾールジイル、チアジアゾールジイル、オキサジアゾールジイル及びテトラゾールジイルからなる群から選択され、18種の上記基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rbを担持する化合物Iに関する。一つの結合点がヘテロアレーンジイル基の窒素原子上に位置する場合は、前記窒素原子は、スルホンアミド基の硫黄原子又はYに結合しており、Yに対する結合点がより好適である。上記実施形態において、ヘテロアレーンジイルAは、好ましくは、環員原子として1個のヘテロ原子を担持し、特に、ヘテロ原子はSである。上記実施形態において、ヘテロアレーンジイルAは、好ましくは、環員原子として2個のヘテロ原子を担持し、より好ましくは、これらのヘテロ原子の一つがNである。上記実施形態において、ヘテロアレーンジイルAは、好ましくは、環員原子として3個のヘテロ原子を担持し、より好ましくは、これらのヘテロ原子の一つがNである。上記実施形態において、Aはピリジンジイルである。上記実施形態において、Aはピリミジンジイルである。上記実施形態において、Aはピリダジンジイルである。上記実施形態において、Aはピラジンジイルである。上記実施形態において、Aはフランジイルである。上記実施形態において、Aはチエンジイルである。上記実施形態において、Aはピロルジイルである。上記実施形態において、Aはピラゾールジイルである。上記実施形態において、Aはイソオキサゾールジイルである。上記実施形態において、Aはイソチアゾールジイルである。上記実施形態において、Aはイミダゾールジイルである。上記実施形態において、Aはオキサゾールジイルである。上記実施形態において、Aはチアゾールジイルである。上記実施形態において、Aは1,2,4-トリアゾールジイルである。上記実施形態において、Aは1,2,4-チアジアゾールジイルである。上記実施形態において、Aは1,2,4-オキサジアゾールジイルである。]
[0086] Aが6員ヘテロアレーンジイルである化合物Iの中でも、Aがピリジンジイル又はピリミジニルであり、より好ましくは、ピリジン-2,5-ジイル、ピリジン-2,6-ジイル、ピリジン-2,4-ジイル、ピリジン-3,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,4-ジイル及びピリミジン-4,6-ジイルから選択され、前記9個の基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rbを担持するものが特に好ましい。]
[0087] Aが5員ヘテロアレーンジイルである化合物Iの中でも、Aがチエンジイル、チアゾールジイル、オキサゾールジイル、ピラゾールジイル又はピリジンジイルであり、チオフェン-2,5-ジイル、チオフェン-2,4-ジイル、チオフェン-3,5-ジイル、チアゾール-2,5-ジイル、チアゾール-2,4-ジイル、オキサゾール-2,5-ジイル、オキサゾール-2,4-ジイル、ピラゾール-3,5-ジイル、ピラゾール-1,3-ジイル及びピラゾール-1,4-ジイルからなる群から選択され、前記15個の基の各々が、非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rbを担持するものが特に好ましい。]
[0088] 特に好適な実施形態は、Aが以下の基A-1〜A-138の一つである化合物Iに関する。]
[0089] [式中、
#は、スルホンアミド基の硫黄原子への結合点を示し、
*は、Yへの結合点を示す。]]
[0090] 一実施形態において、化合物IのA基は、1又は2個の基Rbを担持する。別の実施形態において、化合物IのA基は、非置換であるか、又は1個の基Rbを担持する。さらなる別の実施形態において、A基は、非置換である。さらなる実施形態において、A基は、1個の基Rbを担持する。さらなる実施形態において、A基は、2個の基Rbを担持する。]
[0091] 一実施形態において、Rbは、ハロゲンであり、好ましくはフッ素及び塩素から選択され、特に、Rbは塩素である。]
[0092] さらなる実施形態において、Rbは、C1〜C4-アルキルであり、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、1-メチル-プロピル、2-メチル-プロピル及び1,1-ジメチルエチルから選択され、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル及びi-プロピルから選択され、特にRbはメチルである。]
[0093] さらなる実施形態において、Rbは、C1〜C4-ハロアルキルであり、好ましくは、RbはC1-ハロアルキルであり、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル及びトリクロロメチルから選択され、特に、Rbはトリフルオロメチルである。]
[0094] さらなる実施形態において、Rbは、C1〜C4-アルコキシであり、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、i-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ、1-メチル-プロピルオキシ、2-メチル-プロピルオキシ及び1,1-ジメチルエチルオキシから、特にメトキシ及びエトキシから選択される。]
[0095] さらなる実施形態において、Rbは、C1〜C4-ハロアルコキシ、好ましくはハロメトキシ、例えば、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシ、並びにハロエトキシ、例えば、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2-ジクロロエトキシ及び2,2,2-トリクロロエトキシ、並びにハロ-n-プロポキシ、ハロ-i-プロポキシ、ハロ-n-ブトキシ、ハロ-1-メチルプロポキシ、ハロ-2-メチル-プロポキシ又はハロ-1,1-ジメチルエトキシである。]
[0096] 一実施形態は、Yが直接結合又は-O-である化合物に関する。別の実施形態は、式I.A:]
[0097] によって表される化合物I(Yは直接結合である)に関する。]
[0098] さらなる実施形態は、式I.B:]
[0099] によって表される化合物I(Yは-O-である)に関する。]
[0100] さらなる実施形態は、Yが-N(RΠ)-であり、RΠが水素又はC1〜C4-アルキルである化合物Iに関する。RΠが存在する場合は、一実施形態において、RΠは、C1〜C4-アルキルであり、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、1-メチル-プロピル、2-メチル-プロピル及び1,1-ジメチルエチルから選択され、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル及びi-プロピルから選択され、特に、RΠはメチルである。式I.C:]
[0101] によって表される化合物I(Yは-N(CH3)-である)が特に好適である。]
[0102] さらなる実施形態は、式I.D:]
[0103] によって表される化合物I(Yは-NH-である)に関する。]
[0104] さらなる実施形態は、式I.E:]
[0105] によって表される化合物I(Yは-S-である)に関する。]
[0106] さらなる実施形態は、式I.F:]
[0107] によって表される化合物I(Yは-S(=O)-である)に関する。]
[0108] さらなる実施形態は、式I.G:]
[0109] によって表される化合物I(Yは-S(=O)2-である)に関する。]
[0110] さらなる実施形態は、式I.H:]
[0111] によって表される化合物I(Yは-CH2-である)に関する。]
[0112] さらなる実施形態は、式I.J:]
[0113] によって表される化合物I(Yは-O(CH2)-である)に関する。]
[0114] さらなる実施形態は、式I.K:]
[0115] によって表される化合物I(Yは-(CH2)O-である)に関する。]
[0116] 一実施形態は、DがC3〜C8-シクロアルキルであり、好ましくは、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され、特にシクロヘキシルであり、前記基が、非置換であるか、1、2、3、4又は5個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iに関する。]
[0117] 別の実施形態は、Dが、非置換であるか、1、2、3、4又は5個の同一又は異なる置換基Rcを担持するフェニルである化合物Iに関する。]
[0118] さらなる実施形態は、Dが6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、6員ヘテロアリールが非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iに関する。]
[0119] Dが6員ヘテロアリールである場合は、一実施形態において、Dは、環員原子として少なくとも1個の窒素を担持する。Dが、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル及びピリジン-4-イルから選択されるピリジル基であり、前記ピリジル基が非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、ピリダジン-3-イル及びピリダジン-4-イルから選択されるピリダジニル基であり、前記ピリダジニル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iも好ましい。Dが、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル及びピリミジン-6-イルから選択されるピリミジニル基であり、前記ピリミジニル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、ピラジン-2-イル及びピラジン-3-イルから選択されるピラジニル基であり、前記ピラジニル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。]
[0120] 別の実施形態は、Dが5員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、5員ヘテロアリールが非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なるRc基を担持する化合物Iに関する。]
[0121] Dが5員ヘテロアリールである場合は、一実施形態において、Dは、環員原子として少なくとも1個の窒素原子を担持する。]
[0122] Dが5員ヘテロアリールである場合は、一実施形態において、Dは、環員原子として1個のヘテロ原子を担持する。Dが、フラン-2-イル及びフラン-3-イルから選択されるフラニル基であり、前記フラニル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、チエン-2-イル及びチエン-3-イルから選択されるチエニル基であり、前記チエニル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、ピロール-2-イル及びピロール-3-イルから選択されるピロリル基であり、前記ピロリル基が非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なるRc基を担持する化合物Iが好ましい。]
[0123] Dが5員ヘテロアリールである場合は、別の実施形態において、Dは、環員原子として2個のヘテロ原子を担持する。前記実施形態において、より好ましくは、Hetは、環員原子として少なくとも1個の窒素を担持する。Dが、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル及びピラゾール-5-イルから選択されるピラゾリル基であり、前記ピラゾリル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、イソオキサゾール-3-イル、イソオキサゾール-4-イル及びイソオキサゾール-5-イルから選択されるイソオキサゾリル基であり、前記イソオキサゾリル基が非置換であるか、1又は2個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、イソチアゾール-3-イル、イソチアゾール-4-イル及びイソチアゾール-5-イルから選択されるイソチアゾリル基であり、前記イソチアゾリル基が非置換であるか、1又は2個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル及びイミダゾール-5-イルから選択されるイミダゾリル基であり、前記イミダゾリル基が非置換であるか、1、2又は3個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル及びオキサゾール-5-イルから選択されるオキサゾリル基であり、前記オキサゾリル基が非置換であるか、1又は2個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル及びチアゾール-5-イルから選択されるチアゾリル基であり、前記チアゾリル基が非置換であるか、1又は2個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。]
[0124] Dが5員ヘテロアリールである場合は、別の実施形態において、Dは、環員原子として3個のヘテロ原子を担持する。前記実施形態において、より好ましくは、Hetは、環員原子として少なくとも2個の窒素を担持する。Dが、1,2,3-トリアアゾール-4-イル及び1,2,3-トリアゾール-5-イルから選択される1,2,3-トリアゾリル基であり、前記1,2,3-トリアゾリル基が非置換であるか、1又は2個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、1,2,4-トリアアゾール-3-イル及び1,2,4-トリアゾール-5-イルから選択される1,2,4-トリアゾリル基であり、前記1,2,4-トリアゾリル基が非置換であるか、1又は2個の同一又は異なる置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル及び1,2,4-オキサジアゾール-5-イルから選択される1,2,4-オキサジアゾリル基であり、前記1,2,4-オキサジアゾリル基が非置換であるか、1個の置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル及び1,3,4-オキサジアゾール-5-イルから選択される1,3,4-オキサジアゾリル基であり、前記1,3,4-オキサジアゾリル基が非置換であるか、1個の置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、1,2,3-チアジアゾール-4-イル及び1,2,3-チアジアゾール-5-イルから選択される1,2,3-チアジアゾリル基であり、前記1,2,3-チアジアゾリル基が非置換であるか、1個の置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、1,2,4-チアジアゾール-3-イル及び1,2,4-チアジアゾール-5-イルから選択される1,2,4-チアジアゾリル基であり、前記1,2,4-チアジアゾリル基が非置換であるか、1個の置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。Dが、1,3,4-チアジアゾール-2-イル及び1,3,4-チアジアゾール-5-イルから選択される1,3,4-チアジアゾリル基であり、前記1,3,4-チアジアゾリル基が非置換であるか、1個の置換基Rcを担持する化合物Iが好ましい。]
[0125] 特に好適な実施形態は、Dが以下の基D-1〜D-50の一つである化合物Iに関する。]
[0126] [式中、
*は、Yへの結合点を示し、
Rc1、Rc2、Rc3、Rc4及びRc5は、それぞれ独立に、水素であるか、Rcについて示されている定義、特に、好ましい該定義の一つを有する。]]
[0127] 一実施形態は、Dが1、2又は3個の基Rcを担持する化合物Iに関する。別の実施形態は、Dが1又は2個の基Rcを担持する化合物Iに関する。さらなる実施形態は、Dが1個の基Rcを担持する化合物Iに関する。さらなる実施形態は、Dが2個の基Rcを担持する化合物Iに関する。さらなる実施形態は、Dが3個の基Rcを担持する化合物Iに関する。さらなる実施形態は、Dが非置換である化合物Iに関する。]
[0128] さらなる実施形態において、D基の隣接する環員原子に結合した2個の基Rcは、前記環員原子と一緒になって、縮合環を形成しない。]
[0129] 一実施形態において、Rcは、ハロゲンであり、好ましくは、フッ素及び塩素から選択され、特に、Rcは塩素である。別の実施形態において、RcはCNである。]
[0130] さらなる実施形態において、Rcは、C1〜C4-アルキルであり、メチル、エチル、n-プロピル及びi-プロピルから選択され、特にRcはメチルである。]
[0131] さらなる実施形態において、Rcは、C1〜C4-ハロアルキルであり、より好ましくは、RcはC1-ハロアルキルであり、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル及びトリクロロメチルから選択され、特に、Rcはトリフルオロメチルである。]
[0132] さらなる実施形態において、Rcは、C1〜C4-アルコキシであり、好ましくは、メトキシ及びエトキシから選択される。]
[0133] さらなる実施形態において、Rcは、C1〜C4-ハロアルコキシ、好ましくは、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシなどのハロメトキシ、並びに2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2-ジクロロエトキシ及び2,2,2-トリクロロエトキシなどのハロエトキシ、並びにハロ-n-プロポキシ、ハロ-i-プロポキシ、ハロ-n-ブトキシ、ハロ-1-メチル-プロポキシ、ハロ-2-メチル-プロポキシ又はハロ-1,1-ジメチルエトキシである。]
[0134] さらなる実施形態において、RcはC3〜C8-シクロアルキルであり、好ましくは、シクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルから選択され、特に、Rcはシクロプロピルである。]
[0135] さらなる実施形態において、Rcはフェニルである。]
[0136] さらなる実施形態において、Rcはフェノキシである。]
[0137] さらなる実施形態において、Rcは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、Rcは、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なるRd基を担持する。]
[0138] 別の好適な実施形態は、Rcが5員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子が、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、Rcが、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なるRd基を担持する化合物Iに関する。]
[0139] Het基の隣接する環員原子に結合した2個の基Rcが、前記環員原子と一緒になって、縮合され、場合により置換された6員ヘテロアリールを形成し、縮合6員ヘテロアリールが非置換であり、1、2、3又は4個の同一又は異なるRe基を担持する化合物Iが好ましい。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピリジルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピリダジニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピリミジニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピラジニルである。]
[0140] D基の隣接する環員原子に結合した2個の基Rcが、前記環員原子と一緒になって、縮合され、場合により置換された5員ヘテロアリールを形成し、縮合5員ヘテロアリールが非置換であり、1、2、3又は4個の同一又は異なるRe基を担持する化合物Iが好ましい。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはフラニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはチエニルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピロリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはピラゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはイソオキサゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはイソチアゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはイミダゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはオキサゾリルである。上記実施形態において、縮合ヘテロアリールはチアゾリルである。]
[0141] さらなる実施形態において、D基の隣接する環員原子に結合した2個の基Rcは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成し、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、1、2、3又は4個のRe基、好ましくは1、2又は3個のRe基、より好ましくは1又は2個のRe基、特に1個の基Reによって置換されている。上記実施形態において、Reは、好ましくはハロゲンであり、好ましくは、フッ素及び塩素から選択され、特に塩素である。上記実施形態において、Reは、好ましくはCNである。上記実施形態において、Reは、好ましくはC1〜C4-アルキルであり、特に、Reはメチルである。上記実施形態において、Reは、好ましくはC1〜C4-アルコキシであり、好ましくは、メトキシ及びエトキシから選択される。上記実施形態において、Reは、好ましくはC1〜C4-ハロアルキルであり、より好ましくは、ReはC1-ハロアルキルであり、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル及びトリクロロメチルから選択され、特に、Reはトリフルオロメチルである。]
[0142] RcがC(=O)R'である場合は、一実施形態において、R'は、NH2、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルアミノ及びジ(C1〜C4-アルキル)アミノから選択される。RcがC(=O)R'である場合は、R'は、好ましくはNH2である。RcがC(=O)R'である場合は、R'は、好ましくはC1〜C4-アルキル、特に、R'はメチルである。RcがC(=O)R'である場合は、R'は、好ましくはC1〜C4-アルコキシであり、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、i-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ、1-メチル-プロピルオキシ、2-メチル-プロピルオキシ及び1,1-ジメチルエチルオキシから、特に、メトキシ及びエトキシから選択される。]
[0143] RcがC(=NOR'')R'''である場合は、一実施形態において、R''は、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル又はC1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキルである。]
[0144] RcがC(=NOR'')R'''である場合は、R''は、好ましくはC1〜C4-アルキル、特に、R''はメチルである。RcがC(=NOR'')R'''である場合は、R''は、好ましくはC2〜C4-アルケニルであり、ビニル、プロプ-1-エン-3-イル、ブト-1-エン-3-イル、ブト-1-エン-4-イル及びブト-2-エン-1-イルから選択される。RcがC(=NOR'')R'''である場合は、R''は、好ましくはC2〜C4-アルキニルであり、プロプ-1-イン-3-イル、ブト-1-イン-3-イル、ブト-1-イン-4-イル及びブト-2-イン-1-イルから選択される。RcがC(=NOR'')R'''である場合は、R''は、好ましくはC1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキルであり、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル及びエトキシエチルから選択される。]
[0145] RcがC(=NOR'')R'''である場合は、一実施形態において、R'''はC1〜C4-アルキルであり、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピルから選択され、特に、R'''はメチルである。RcがC(=NOR'')R'''である場合は、別の実施形態において、R'''は水素である。]
[0146] Rcが存在する場合は、一実施形態は、Rcが、1、2、3又は4個の基Rd、好ましくは1、2又は3個の基Rd、より好ましくは1又は2個の基Rdを担持する化合物Iに関する。特に好適な実施形態において、Rcは、1個の基Rdを担持する。別の特に好適な実施形態において、Rcは、2個の基Rdを担持する。さらなる特に好適な実施形態において、Rc基は、3個の基Rdを担持する。]
[0147] 一実施形態において、Rdは、ハロゲンであり、好ましくは、フッ素及び塩素から選択され、特に、Rcは塩素である。別の実施形態において、RdはCNである。]
[0148] さらなる実施形態において、Rdは、C1〜C4-アルキルであり、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル及びi-プロピルから選択され、特に、Rdはメチルである。]
[0149] さらなる実施形態において、Rdは、C1〜C4-ハロアルキルであり、より好ましくは、Rcは、C1-ハロアルキルであり、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル及びトリクロロメチルから選択され、特に、Rdはトリフルオロメチルである。]
[0150] さらなる実施形態において、Rdは、C1〜C4-アルコキシであり、好ましくは、メトキシ及びエトキシから選択される。]
[0151] さらなる実施形態において、Rdは、C1〜C4-ハロアルコキシ、好ましくはハロメトキシ、例えば、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ及びトリクロロメトキシ、並びにハロエトキシ、例えば、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2-ジクロロエトキシ及び2,2,2-トリクロロエトキシ、並びにハロ-n-プロポキシ、ハロ-i-プロポキシ、ハロ-n-ブトキシ、ハロ-1-メチル-プロポキシ、ハロ-2-メチル-プロポキシ又はハロ-1,1-ジメチルエトキシである。]
[0152] 化合物Iに関して好ましいことは、以上に定義される式I.a及び式I.A〜I.Kにも当てはまることを当業者は容易に理解するであろう。]
[0153] スルホンアミド化合物を製造するための本質的に既知の先行技術の方法と類似した様々な方法によって、且つ有利には以下のスキーム及び本出願の実験のパートに示される合成によって、化合物Iを製造することができる。]
[0154] 化合物IIIとヘテロアリールメチルアミン化合物IIとを反応させて、以下に示される本発明による化合物Iを得ることができる]
[0155] [式中、Het、A、Y及びDは、以上に定義されている通りであり、Lは、ヒドロキシ、フェノキシ又はハロゲン、好ましくは、フッ素、塩素又は臭素などの脱離基である]。]
[0156] 化合物IIとスルホニル化合物IIIとの反応を、有機化学の標準的な方法に従って実施することができる(例えば、Lieb. Ann. Chem. 641、1990又は国際公開第05/033081号参照)。]
[0157] この反応は、通常、不活性有機溶媒中で実施される。好適な溶媒は、脂肪族炭化水素、トルエン、o-、m-及びp-キシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム及びクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフラン(THF)などのエーテル、アセトニトリル及びプロピオンニトリルなどのニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン及びtert-ブチルメチルケトンなどのケトン、並びにジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N-メチル-2-ピロリドン(NEP)及び酢酸エチルエステル、好ましくはTHF、MTBE、DCM、クロロホルム、アセトニトリル、トルエン又はDMFである。記載の溶媒の混合物を使用することも可能である。]
[0158] 該反応は、塩基の存在下で実施される。好適な塩基は、概して、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水素化物、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩などの無機化合物、さらに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びN-メチルピペリジンなどの三級アミン、ピリジン、コリジン、ルチジン及び4ジメチルアミノピリジンなどの置換ピリジン、並びに二環式アミンである。炭酸カリウム、トリエチルアミン及びピリジンが特に好ましい。塩基は、通常、等モル量で、過剰に、又は適切であれば溶媒として採用される。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物IIに対して0.5〜5モル当量である。]
[0159] 一般に、該反応は、-30℃〜120℃、好ましくは-10℃〜100℃の温度で実施される。]
[0160] 化合物IIIの量は、典型的には、1モルの化合物IIに対して0.3〜3モル当量である。出発材料、即ち化合物II及び化合物IIIを、通常、等モル量で反応させる。化合物IIも化合物IIIも少し過剰であることが有利であり得る。]
[0161] したがって、本発明のさらなる態様は、既に定義されている化合物Iaを製造するための方法であって、アミノメチルヘテロアリール化合物II]
[0162] [式中、Het、Ra及びnは、以上に示されている意味の一つを有する]
を、塩基性条件下で、スルホン酸誘導体III]
[0163] [式中、A、Y及びDは、以上に示されている意味の一つを有し、Lは、ヒドロキシ、フェノキシ、フルオロ、クロロ又はブロモである]
と反応させることを含む方法に関する。]
[0164] 或いは、スルホンアミド化合物III.a(A、Y及びDは、以上に定義されている通りである)とハロメチルヘテロアリール化合物IV(Het、Ra及びnは、以上に定義されている通りであり、Halはハロゲン原子、好ましくは塩素である)とを反応させて、本発明による化合物Iを直接得る。]
[0165] アンモニア水を使用して、又は気体のアンモニアを導入することによって、該反応を不活性有機溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール及びtert-ブタノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフランなどのエーテル;アセトニトリル及びプロピオニトリルなどのニトリル;アセトン、メチルエチル-ケトン、ジエチル-ケトン及びtert-ブチルメチル-ケトンなどのケトン;並びにジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン及び酢酸エチルエステル、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン及び酢酸エチルエステルである。記載の溶媒の混合物を使用することも可能である。]
[0166] 該反応は、適切であればジメチルアミノ-ピリジンなどの触媒を使用して塩基の存在下で実施される。好適な塩基は、概して、無機化合物、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水素化物、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属炭酸塩、並びにナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属アルコラートである。]
[0167] スルホンアミド化合物を製造するための本質的に既知の先行技術の方法と類似した様々な方法によって、且つ有利には以下のスキーム及び本出願の実験のパートに示される合成によって、化合物Iを製造することができる。]
[0168] 化合物II(Ra及びnは、以上に定義されている通りである)と化合物III(A、Y及びDは、以上に定義されている通りであり、Lは、ヒドロキシ、フェノキシ又はハロゲン、好ましくはフッ素、塩素又は臭素などの脱離基である)とを反応させて、以下に示す化合物Iを製造することができる。]
[0169] 化合物IIIと化合物IIとの反応を有機化学の標準的な方法に従って実施することができる(例えば、Lieb. Ann. Chem. 641、1990又は国際公開第05/033081号参照)。]
[0170] この反応は、通常、不活性有機溶媒中で実施される。好適な溶媒は、脂肪族炭化水素、トルエン、o-、m-及びp-キシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム及びクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフラン(THF)などのエーテル、アセトニトリル及びプロピオンニトリルなどのニトリル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン及びtert-ブチルメチルケトンなどのケトン、並びにジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N-エチル-2-ピロリドン(NEP)及び酢酸エチルエステル、好ましくはTHF、MTBE、DCM、クロロホルム、アセトニトリル、トルエン又はDMF、並びにそれらの混合物である。]
[0171] 該反応は、塩基の存在下で実施される。好適な塩基は、概して、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水素化物、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩などの無機化合物、さらに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びN-メチルピペリジンなどの三級アミン、ピリジン、コリジン、ルチジン及び4ジメチルアミノピリジンなどの置換ピリジン、並びに二環式アミンである。炭酸カリウム、トリエチルアミン及びピリジンが特に好ましい。塩基は、一般に、触媒量で採用されるが、それらを等モル量で、過剰に、又は適切であれば溶媒として使用することができる。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物IIに対して0.5〜5モル当量である。]
[0172] 一般に、該反応は、-30℃〜120℃、好ましくは-10℃〜100℃の温度で実施される。]
[0173] 化合物IIIの量は、典型的には、1モルのカリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシド及びジメトキシ-マグネシウム、さらに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びN-メチルピペリジンなどの三級アミン、ピリジン、コリジン、ルチジン及び4ジメチルアミノピリジンなどの置換ピリジン、並びに二環式アミンに対して0.3〜3モル当量である。炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、カリウムt-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、水素化ナトリウム、トリエチルアミン及びピリジンが特に好ましい。塩基は、一般に、等モル量で、過剰に、又は適切であれば溶媒として採用される。塩基の過剰量は、典型的には、1モルの化合物IIに対して0.5〜5モル当量である。]
[0174] したがって、本発明のさらなる態様は、既に定義されているスルホンアミド化合物Iaを製造するための方法であって、式IVのハロヘテロアリールメチル化合物]
[0175] [式中、Het、Ra及びnは、以上に示されている意味の一つを有し、Halは、フルオロ、クロロ又はブロモである]
を、塩基性条件下で、式III.aのスルホンアミド]
[0176] [式中、A、Y及びDは、以上に示されている意味の一つを有する]
と反応させることを含む方法に関する。]
[0177] アミノメチルヘテロアリール化合物IIは、文献から既知であるか、市販されており、或いはそれらは、例えば、以下に記載の対応するオキシムV.a、ニトリルV.b又はアミドV.c又はアジドV.dの還元によって製造され得る(Het、n及びRaは、以上に定義されている通りである)。それらの適切な方法は、当業者に既知である(米国特許第4,920,128号;国際公開第05/16892号;Indian J. Chem.、Sect. B 14B(10)、766-9、1976;J. Med Chem. 49(24)、6987〜7001、2006;国際公開第06/23844号;Bioorg. Med. Chem. Lett. 14(10)、2543〜2546、2004;J. Chem. Soc, Perkin Trans. 1(7)、765〜776、1999;Synth. Commun、22(13)、1939〜48、1992;Synthesis (12)、1100〜4、1985;Bioorg. Med. Chem. Lett. 17(20)、5518〜5522;2007;国際公開第2005123704号;J. Med Chem. 49(3)、955〜970;2006;J. Agric. Food Chem. 52(7)、1918〜1922、2004;米国特許第6,403,803号;又はSynthesis (4)、360〜5、1990参照)。]
[0178] オキシム化合物V.aを対応する化合物IIに還元するのに好適な方法が文献、例えば、March, J.「Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure」(John Wiley & Sons、New York、第4版、1992、1218〜1219頁)に記載されている。]
[0179] ニトリル化合物V.bを対応する化合物IIに還元するのに好適な方法が文献、例えば、March, J.「Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure」(John Wiley & Sons、New York、第4版、1992、918〜919頁)に記載されている。]
[0180] アミド化合物V.cを対応する化合物IIに還元するのに好適な方法が文献、例えば、March, J.「Advanced Organic Chemistry : Reactions, Mechanisms, and Structure」(John Wiley & Sons、New York、第4版、1992、1212〜1213頁)に記載されている。]
[0181] オキシム化合物V.aを、例えば、それぞれのアルデヒド化合物(X=CHO;化合物V.e)又はメチル誘導体(X=CH3;化合物V.f)から、Houben-Weyl、第10/4巻、Thieme、Stuttgart、1968;第11/2巻、1957;第E5巻、1985;J. Prakt. Chem-Chem. Ztg. 336(8)、695〜697頁、1994;Tetrahedron Lett. 42(39)、6815〜6818頁、2001;又はHeterocycles 29(9)、1741〜1760頁、1989と同様にして製造することができる。]
[0182] アルデヒド化合物V.eをJ. Org. Chem. 51(4)、536〜537頁、1986と同様にしてヘテロアリール化合物から、又はEur. J. Org. Chem.、2003、(8)、1576〜1588頁;Tetrahedron Lett. 1999、40 (19)、3719〜3722頁;Tetrahedron、1999、55 (41)、12149〜12156頁に示されているようにハロ誘導体(X=ハロゲン、化合物V.g)から合成することができる。]
[0183] ニトリル化合物V.bは、市販されており、或いはHeterocycles、41(4)、675 (1995)、Chem. Pharm. Bull.、21、1927 (1973)又はJ. Chem. Soc.、426 (1942)に記載されている方法と同様にして、例えば、CuCN、NaCN又はKCNとの反応によって対応するハロヘテロアリール化合物V.fから製造され得る。化合物V.gは、市販されており、又は標準的な方法に従って合成され得る。]
[0184] アミド化合物V.cを、例えば、アンモニアとの反応によって対応するカルボン酸塩化物から製造することができる。]
[0185] ヘテロアリールメチルアミン化合物IIを製造するためのさらなる方法を以下に示す。ハロメチルヘテロアリール化合物IVをアンモニアと反応させて、化合物IIを得る。]
[0186] [式中、Het、Ra及びnは、以上に定義されている通りであり、Halはハロゲン、好ましくは塩素である]。]
[0187] この方法によれば、化合物IVは、市販されており、又は既知の手順と同様にして製造され得る(March, J.「Advanced Organic Chemistry : Reactions, Mechanisms, and Structure」(Wiley & Sons、New York、第3版、1985、1151頁)。]
[0188] 一つの別法において、この反応をアンモニア水中で実施することができる。別の別法において、この反応を縮合アンモニア中で実施することができる。]
[0189] 第3の別法において、アンモニア水を使用して、又は気体のアンモニアを導入することによって、該反応を不活性有機溶媒中で実施することができる。好適な溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール及びtert-ブタノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフランなどのエーテル;アセトニトリル及びプロピオニトリルなどのニトリル;並びにジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリドン、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びN-メチル-2-ピロリドンである。記載の溶媒の混合物を使用することも可能である。]
[0190] この反応は、通常、-60℃〜120℃、好ましくは-10℃〜50℃の温度にて、塩基の存在下で、又は過剰のアンモニアを用いて実施される。好適な塩基は、概して、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水酸化物、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属酸化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水素化物、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属炭酸塩、重炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩などの無機化合物、さらに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びN-メチルピペリジンなどの三級アミン、ピリジン、コリジン、ルチジン及び4ジメチルアミノピリジンなどの置換ピリジン、並びに二環式アミンである。塩基は、一般に、等モル量で、過剰に、又は適切であれば溶媒として採用される。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物IVに対して0.5〜5モル当量、好ましくは、1モルの化合物IVに対して0.5〜2モル当量である。]
[0191] 一般に、出発材料を等モル量で互いに反応させる。収量に関しては、化合物IVに対して過剰のアンモニアを採用するのが有利であり得る。]
[0192] 保護基を使用して化合物IIを製造するためのさらなる方法を以下に示す。化合物IVを保護アミンVI(VIは、少なくとも一つの保護基を担持する)と反応させて、脱保護後に化合物II(Het、Ra及びnは、以上に定義されている通りであり、Zは、水素又は保護基である)を得る。]
[0193] 一つ又は複数の合成工程中における反応に対するアミノ基の保護は、周知であり、当該技術分野で記載されている手順である。好適な保護基の例は、有機合成に慣例的に使用されるもの、好ましくは、t-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アリルオキシ-カルボニル、ジホルミル又はフタロイルである。好適な保護基及びそれらの開裂に関するさらなる詳細をGreene T. W.及びWits P. G.、「Protective groups in organic synthesis」(John Wiley & Sons、New York、1999、494頁以下)に見出すことができる。]
[0194] スキーム5に示される保護基を導入する第1の反応は、一般に、不活性有機溶媒中で実施される。好適な溶媒は、概して、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール及びtert-ブタノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフランなどのエーテル;アセトニトリル及びプロピオニトリルなどのニトリル;アセトン、メチルエチル-ケトン、ジエチル-ケトン及びtert-ブチルメチル-ケトンなどのケトン;並びにジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン及び酢酸エチルエステル、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチル-2-ピロリドン及び酢酸エチルエステルである。記載の溶媒の混合物を使用することも可能である。]
[0195] この反応は、通常、-20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃の温度にて、ジメチルアミノ-ピリジンなどの触媒を使用して塩基の存在下で実施される。好適な塩基は、概して、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属水素化物、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属炭酸塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシド及びジメトキシマグネシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属アルコラート、さらに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びN-メチルピペリジンなどの三級アミン、ピリジン、コリジン、ルチジン及び4ジメチルアミノピリジンなどの置換ピリジン、並びに二環式アミンである。水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムtert-ブトキシド、カリウムエトキシド、トリエチルアミン及びピリジンが特に好ましい。塩基は、一般に、等モル量で、過剰に、又は適切であれば溶媒として採用される。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物IVに対して0.1〜5モル当量、好ましくは1〜2モル当量である。]
[0196] 第2の反応に示される保護基の開裂をGreene T. W.及びWits P. G.、「Protective groups in organic synthesis」(John Wiley & Sons、New York、1999、494頁以下)に見出すことができる。]
[0197] 化合物IIを製造するためのさらなる方法を以下に示す◎]
[0198] [式中、Het、Ra及びnは、以上に定義されている通りであり、Bocはtert-ブチルオキシカルボニルである]。]
[0199] 上記の方法に従い、ラネーニッケル又は炭素上パラジウム及び二炭酸t-ブチルなどの触媒の存在下でのニトリルV.bの水素化によってN保護化合物V.hを得る。臭化水素/氷酢酸又は水を含有するトリフルオロ酢酸で処理すると、化合物V.hを脱保護して化合物IIを得ることができる。]
[0200] 化合物II[Raは、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ又はハロアルキルチオである]を化合物V.h[Raは、ハロゲン、特に塩素である]から、例えば、Journal. Heterocyclic Chemistry (2005)、42(7)、1369〜1379、Tetrahedron Letters. 47(26), 4415〜4418、2006、又はChemical & Pharmaceutical Bulletin 31(12)、4533〜8、1983に記載されている方法と同様にして製造することができる。この合成方法を以下に示す]
[0201] [式中、Het、Ra及びnは、以上に定義されている通りであり、X'は、カチオンである]。]
[0202] 化合物V.hと化合物VIIとを反応させて、化合物VIIIを得る。導入されるRa*基に応じて、化合物VIIは、無機アルコキシド、ハロアルコキシド、チオレート又はハロチオレートである。該反応は、有利には不活性溶媒中で実施される。式VIIにおけるカチオンX'は、ほとんど重要でない。実用的な理由により、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩又はテトラエチルアンモニウム塩などのテトラアルキルアンモニウム塩、或いはアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が典型的に好適である。好適な溶媒は、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル及び好ましくはテトラヒドロフランなどのエーテル、ジクロロメタン又はジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、トルエンなどの芳香族炭化水素、及びそれらの混合物を含む。所望の化合物IIを得るための化合物VIIIにおけるアミノ基の脱保護を、化合物V.hの脱保護について上記されているように実施することができる。]
[0203] 化合物II[Raは、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアルキル-シクロアルキルである]を、化合物II[Raはハロゲンである]と有機金属化合物Ra-Mt[Raは、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアルキル-シクロアルキルであり、Mtはリチウム、マグネシウム又は亜鉛である]とを反応させることによって製造することができる。該反応は、好ましくは、触媒、又は特に少なくとも等モル量の遷移金属塩及び/又は化合物の存在下、特に、Cu(I)ハロゲン化物、特にヨウ化Cu(I)などのCu塩、又は触媒Pdの存在下で実施される。該反応は、一般には、不活性有機溶媒、例えば前記エーテルの一つ、特にテトラヒドロフラン、ヘキサン及びシクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、トルエンなどの芳香族炭化水素中で、又はこれらの溶媒の混合物中で実施される。この目的に必要とされる温度は、-100〜+100℃の範囲、特に-80℃〜+40℃の範囲である。]
[0204] スルホン酸化合物IIIは、先行技術から既知であるか、当該技術分野で既知の手順に従って得ることが可能である。]
[0205] 化合物III.a[D、A及びYは、以上に定義されている通りであり、Halはハロゲンであり、Lは塩素である]を製造するための好適な方法を以下に示す。]
[0206] 化合物III.aを製造するための代替的な方法を以下に示す。]
[0207] スルホン酸誘導体[Aはフェニレンであり、D-Y部分は、スルホニル基に対してパラ位(本明細書では“パラ”-IIIとも称する)に位置する]を以下に示す]
[0208] [式中、Y、D及びLは、以上に定義されている通りである]。]
[0209] ピリジン-SO3又はジオキサン-SO3錯体を用いて化合物Xをスルホン化すると、主として、スルホン酸誘導体“パラ”-III[LはOHである]が得られる(スルホン化手順については、Mizuno, A.ら、Tetrahedron Lett. 2000、41、6605参照)。]
[0210] 加熱下でオレウムを用いて化合物Xをスルホン化すると、主として、スルホン酸化合物“パラ”-III[LはOHである]が得られる(米国特許第4,874,894号参照)。]
[0211] 化合物Xをクロロスルホン酸でスルホン化すると、主として、場合により置換されたベンゼンスルホン酸(“パラ”-III)[LはClである]が得られる(国際公開第03/055857号、国際公開03/016313号又は国際公開第02/64593号参照)。]
[0212] 式Xの化合物は、先行技術から既知であるか、当該技術分野で既知の手順に従って得ることが可能である。]
[0213] 化合物X[Yは-O-である]を製造するための好適な方法を以下に示す]
[0214] [式中、D及びAは、以上に定義されている通りであり、Halはハロゲンを指す]。]
[0215] ハロゲン置換複素環式化合物XIと化合物XIIとを銅(I)塩及び塩基性物質の存在下で反応させると、化合物Xのエーテル誘導体が得られる。Cu(I)化合物などの重金属塩を添加することによって、この反応を加速させることができる。]
[0216] 化合物X[Yは-S-又は-NRΠである]を製造するための好適な方法を以下に示す。]
[0217] 化合物I又はそれらのそれぞれの中間体[Yは-(NRΠ)-であり、RΠは水素を指す]をアルキル化などの従来の方法によって化合物[RΠはC1〜C4-アルキルである]に変換することができる。好適なアルキル化剤の例としては、塩化アルキル、臭化アルキル又はヨウ化アルキル、例えば、塩化メチル、臭化メチル又はヨウ化メチルなどのハロゲン化アルキル、或いは硫酸ジメチル又は硫酸ジエチルなどの硫酸ジアルキルが挙げられる。アルキル化剤との反応は、有利には溶媒の存在下で実施される。これらの反応に使用される溶媒は、温度範囲に応じて、脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、例えば、ヘキサン、シクロヘキセン、トルエン、キシレン、塩素化脂肪族及び芳香族炭化水素、例えばジクロロメタン、クロロベンゼン、開鎖ジアルキルエーテル、例えば、ジエチルエーテル、ジ-n-プロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、環式エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、グリコールエーテル、例えばジメチルグリコールエーテル、或いはこれらの溶媒の混合物である。]
[0218] 化合物I又はそれぞれの中間体[Yは-S(=O)-及び-S(=O)2-である]を、以下に示されるそれぞれのチオエーテルから酸化によって製造することができる]
[0219] [式中、Het、A及びDは、以上に定義されている通りである]。]
[0220] 好適な酸化剤は、例えば酢酸中過酸化水素、例えばジクロロメタン中3-クロロ-ペロキシ安息香酸、クロロホルム、四塩化炭素又はクロロベンゼンである。]
[0221] 化合物I又はそれぞれの中間体[Yは-CH2O-である]を、スキーム13に従って化合物XVなどのそれぞれのヒドロキシ化合物をXIVなどのハロゲン誘導体でエーテル化することによって製造することができる]
[0222] [式中、Het、A及びDは、以上に定義されている通りである]。]
[0223] 化合物I又はそれぞれの中間体[Yは-OCH2-である]を、以下に示されるように、XVIIなどのそれぞれのヒドロキシ化合物をXVIなどのハロゲン誘導体でエーテル化することによって製造することができる]
[0224] [式中、Het、A及びDは、以上に定義されている通りである]。]
[0225] N-オキシドを、従来の酸化方法、例えば、化合物Iをメタクロロ過安息香酸(国際公開第03/64572号又はJ. Med. Chem. 38(11)、1892〜903、1995参照)などの有機過酸;或いは過酸化水素(J. Heterocycl. Chem. 18(7)、1305〜8、1981参照)又はオキソン(J. Am. Chem. Soc. 123(25)、5962〜5973、2001参照)などの無機酸化剤で処理することによって化合物Iから製造することができる。該酸化により、純粋なモノN-オキシド、又はクロマトグラフィーなどの従来の方法によって分離することができる異なるN-オキシドの混合物を得ることができる。]
[0226] 個々の化合物Iを上記方法によって得ることができない場合は、それらを他の化合物Iの誘導体化によって製造することができる。]
[0227] 合成が異性体の混合物をもたらす場合は、場合によっては使用のための処理時又は(例えば光、酸若しくは塩基の作用下での)施用時に個々の異性体を相互変換することができるので一般に、分離を必ずしも必要としない。当該変換は、例えば処理される植物又は駆除すべき有害な菌類における植物の処理において使用後に行われてもよい。]
[0228] 化合物I及び本発明による組成物は、それぞれ殺菌剤として好適である。それらは、特に、ネコブカビ綱(Plasmodiophoromycetes)、卵菌綱(Peronosporomycetes)(異名:オオマイセテス(Oomycetes))、ツボカビ綱(Chytridiomycetes)、接合菌綱(Zygomycetes)、子簔歯綱(Ascomycetes)、担子菌綱(Basidiomycetes)及び不完全菌綱(Deuteromycetes)(異名:不完全菌類(Fungi imperfecti))の類に由来する、土壌伝染菌類を含む広いスペクトルの植物病原性菌類に対する優れた効果によって特徴づけられる。いくつかは、植物全体にわたって効果的であり、それらを葉の殺菌剤、種子粉衣のための殺菌剤及び土壌殺菌剤として作物保護に使用することができる。さらに、それらは、とりわけ植物の木又は根に存在する有害な菌類を駆除するのに好適である。]
[0229] 化合物I及び本発明による組成物は、穀類、例えば、コムギ、ライムギ、オオムギ、ライコムギ、オートムギ又はイネ;ビート、例えばシュガービート又は飼料ビート;果実、例えば、仁果、石果又は小果樹、例えば、リンゴ、ナシ、スモモ、モモ、アーモンド、チェリー、ストロベリー、ラズベリー、ブラックベリー又はグズベリー;マメ科植物、例えば、ヒラマメ、エンドウ、アルファルファ又はダイズ;油料植物、例えば、アブラナ、マスタード、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、カカオ豆、ヒマシ油植物、アブラヤシ、落花生又はダイズ;ウリ科植物、例えば、カボチャ、キュウリ又はメロン;繊維植物、例えば、綿、アマ、アサ又はジュート;柑橘類果実、例えば、オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はマンダリン;野菜、例えば、ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ウリ又はパプリカ;クスノキ科植物、例えば、アボカド、シナモン又は樟脳;エネルギー及び原料植物、例えば、トウモロコシ、ダイズ、アブラナ、サトウキビ又はアブラヤシ;トウモロコシ;タバコ;堅果;コーヒー;茶;バナナ;つる植物(テーブルグレープ及びグレープジュースグレープワイン);ホップ;芝生;天然ゴム植物又は装飾及び森林植物、例えば、花、低木、広葉樹又は常緑植物、例えば針葉樹などの様々な栽培植物上;並びに種子などの植物繁殖材料及びこれらの植物の作物材料の多くの植物病原性菌類の駆除に特に重要である。]
[0230] 好ましくは、化合物I及びそれらの組成物は、それぞれ、ジャガイモ、シュガービート、タバコ、コムギ、ライムギ、オオムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、綿、ダイズ、アブラナ、マメ科植物、ヒマワリ、コーヒー又はサトウキビ;果実;つる植物;観賞植物;又は野菜、例えば、キュウリ、トマト、豆又はカボチャなどの農作物の多くの菌類を駆除するのに使用される。]
[0231] 「植物繁殖材料」という用語は、植物の増殖に使用することができる種子、並びに挿し木及び塊茎(例えばジャガイモ)などの増殖性植物材料などの植物のすべての生殖部を指すものと理解される。これは、種子、根、果実、塊茎、球根、根茎、枝、芽、並びに発芽後又は土壌からの出現後に移植される苗及び若木を含む植物の他の部分を含む。これらの若木を浸漬又は注入による全体的又は部分的処理によって移植前に保護することもできる。]
[0232] 好ましくは、化合物I及びそれらの組成物による植物繁殖材料の処理は、それぞれ、コムギ、ライムギ、オオムギ及びオートムギ;イネ、トウモロコシ、綿及びダイズなどの穀類の多くの菌類を駆除するのに使用される。]
[0233] 「栽培植物」という用語は、市販又は開発中の農業バイオテクノロジー製品を含むが、それらに限定されない、育種、突然変異誘発又は遺伝子工学によって改良された植物を含むものと理解される(http://www.bio.org/speeches/pubs/er/agri_products.asp参照)。遺伝子操作植物は、その遺伝子物質が、自然環境の下では交雑育種、突然変異又は自然組換えによって容易に得ることができない組換えDNA技術の使用によって改良された植物である。典型的には、植物の一定の特性を向上させるために、一つ又は複数の遺伝子が、遺伝子操作植物の遺伝子物質に統合された。当該遺伝子操作には、例えば、グリコシル化、又はプレニル化、アセチル化若しくはファルネシル化部分若しくはPEG部分などのポリマー付加によるタンパク質、オリゴ又はポリペプチドの誘導移行後操作も含まれるが、それに限定されない。]
[0234] 育種、突然変異誘発又は遺伝子工学によって改良された植物は、従来の育種又は遺伝子工学の方法の結果として、例えば、特定の種類の除草剤、例えば、ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害薬;アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害薬、例えばスルホニル尿素(例えば、米国特許第6,222,100号、国際公開第01/82685号、国際公開第00/26390号、国際公開第97/41218号、国際公開第98/02526号、国際公開第98/02527号、国際公開第04/106529号、国際公開第05/20673号、国際公開第03/14357号、国際公開第03/13225号、国際公開第03/14356号、国際公開第04/16073号参照)又はイミダゾリノン(例えば米国特許第6,222,100号、国際公開第01/82685号、国際公開第00/026390号、国際公開第97/41218号、国際公開第98/002526号、国際公開第98/02527号、国際公開第04/106529号、国際公開第05/20673号、国際公開第03/014357号、国際公開第03/13225号、国際公開第03/14356号、国際公開第04/16073参照);エノルピルビルシキメート-3-ホスフェートシンターゼ(EPSPS)阻害薬、例えば、グリホセート(例えば、国際公開第92/00377号参照);グルタミンシンセターゼ(GS)阻害薬、例えばグルホシネート(例えば、EP-A 242 236、EP-A 242 246参照)又はオキシニル除草剤(例えば米国特許第5,559,024号参照)の施用に対する耐性が付与されたものである。いくつかの栽培植物は、従来の育種(突然変異誘発)の方法によって除草剤に対する耐性が付与され、例えば、Clearfield(登録商標)ナツアブラナ(Canola、BASFSE、ドイツ)は、イミダゾリノン、例えばイマザモクス(imazamox)に対する耐性を有する。遺伝子工学法は、ダイズ、綿、トウモロコシ、ビート及びアブラナなどの栽培植物にグリホセート及びグルホシネートなどの除草剤に対する耐性を付与するために使用されており、そのいくつかが商品名RoundupReady(登録商標)(グリホセート耐性、Monsanto、米国)及びLibertyLink(登録商標)(グルホシネート耐性、Bayer CropScience、ドイツ)で市販されている。]
[0235] また、組換えDNA技術の使用によって、一つ又は複数の殺虫性タンパク質、特に、δ-エンドトキシンなどのバチルス(Bacillus)属細菌、特にバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)から既知のもの、例えば、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIF、CryIF(a2)、CryIIA(b)、CryIIIA、CryIIIB(b1)又はCry9c;増殖性殺虫性タンパク質(VIP)、例えば、VIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A;細菌定着線虫の殺虫性タンパク質、例えば、フォトラブダス属の種(Photorhabdus spp)又はキセノラブダス属の種(Xenorhabdus spp);動物によって生成される毒素、例えば、サソリ毒、クモ毒、ハチ毒、又は他の昆虫特異的神経毒;菌類によって生成される毒素、例えばストレプトマイセス毒、植物レクチン、例えば、エンドウ又はオオムギレクチン;アグルチニン;プロテイナーゼ阻害薬、例えば、トリプシン阻害薬、セリンプロテアーゼ阻害薬、パタチン、シスタチン又はパパイン阻害薬;リボソーム不活性化タンパク質(RIP)、例えば、リシン(ricin)、トウモロコシ-RIP(maize-RIP)、アブリン(abrin)、ルフィン(luffin)、サポリン(saporin)又はブリオジン(bryodin);ステロイド代謝酵素、例えば、3-ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド-IDP-グリコシル-トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害薬又はHMG-CoA-リダクターゼ;イオンチャネル遮断薬、例えばナトリウム又はカルシウムチャネルの遮断薬;幼若ホルモンエステラーゼ、利尿ホルモン受容体(ヘリコキニン受容体);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼ又はグルカナーゼを合成することが可能である植物も対象となる。本発明の文脈において、これらの殺虫剤タンパク質又は毒素は、前毒素、ハイブリッドタンパク質、切断又は修飾タンパク質としても明確に理解される。ハイブリッドタンパク質は、タンパク質ドメインの新しい組合せによって特徴づけられる(例えば、国際公開第02/015701号参照)。当該毒素、又は当該毒素を合成することが可能な遺伝子操作植物のさらなる例が、例えば、EP-A374753、国際公開第93/007278号、国際公開第95/34656号、EP-A427529、EP-A451878、国際公開第03/18810号及び国際公開第03/52073号に開示されている。当該遺伝子操作植物を生産するための方法は、当業者に広く知られており、例えば、上記文献に記載されている。遺伝子操作植物に含まれるこれらの殺虫性タンパク質は、これらのタンパク質を生成する植物に、節足動物、特に、甲虫(コエロプレタ(Coeloptera))、双翅類昆虫(ジプテラ(Diptera))及び蛾(レピドプテラ(Lepidoptera))並びに線虫(ネマトダ(Nematoda))のすべての分類群からの有害な病原菌に対する耐性を付与する。一つ又は複数の殺虫性タンパク質を合成することが可能な遺伝子操作植物は、例えば上記文献に記載されており、そのいくつかは、市販されている(YieldGard(登録商標)(Cry1Ab毒を生成するトウモロコシ品種)、YieldGard(登録商標)Plus(Cry1Ab及びCry3Bb1毒を生成するトウモロコシ品種)、Starlink(登録商標)(Cry9c毒を生成するトウモロコシ品種)、Herculex(登録商標)RW(Cry34Ab1、Cry35Ab1及び酵素フォスフィノスリシン-N-アセチルトランスフェラーゼ[PAT]を生成するトウモロコシ品種);NuCOTN(登録商標)33B(Cry1Ac毒を生成する綿品種)、Bollgard(登録商標)I(Cry1Ac毒を生成する綿品種)、Bollgard(登録商標)II(Cry1Ac及びCry2Ab2毒を生成する綿品種);VIPCOT(登録商標)(VIP毒を生成する綿品種);NewLeaf(登録商標)(Cry3A毒を生成するジャガイモ品種);BtXtra(登録商標)、NatureGard(登録商標)、KnockOut(登録商標)、BiteGard(登録商標)、Protecta(登録商標)、Syngenta SeedsSAS(フランス)のBt11(例えばAgrisure(登録商標)CB)及びBt176(Cry1Ab毒及びPAT酵素を生成するトウモロコシ品種)、Syngenta Seeds SAS(フランス)のMIR604(Cry3A毒の改良型を生成するトウモロコシ品種、国際公開第03/018810参照)、Monsanto Europe S.A.(ベルギー)のMON 863(Cry3Bb1毒を生成するトウモロコシ品種)、Monsanto Europe S.A.(ベルギー)のIPC531(Cry1Ac毒の改良型を生成する綿品種)並びにPioneer Overseas Corporation(ベルギー)の1507(Cry1F毒及びPAT酵素を生成するトウモロコシ品種)など)。]
[0236] また、組換えDNA技術の使用によって、細菌、ウイルス又は菌類病原体に対する植物の抵抗性又は耐性を向上させるための一つ又は複数のタンパク質を合成することが可能である植物も対象となる。当該タンパク質の例は、所謂「病原関連タンパク質」(PRタンパク質、例えばEP-A392 225参照)、植物病害抵抗遺伝子(例えば、メキシコ野生ジャガイモのソラヌム・ブルボカスタヌム(Solanum bulbocastanum)に由来するフィトフトラ(Phytophthora)伝染に対して作用する抵抗遺伝子を発現するジャガイモ品種)又はT4-ライソザイム(例えば、エルウィニア・アミルボラ(Erwinia amylvora)などの細菌に対する抵抗性が向上したタンパク質を合成することが可能なジャガイモ品種)である。当該遺伝子操作植物を生産するための方法は、当業者に広く知られており、例えば上記文献に記載されている。]
[0237] また、組換えDNA技術の使用によって、生産性(例えば、生物体量、穀粒収量、デンプン含有量、油含有量又はタンパク質含有量)、干ばつ、塩分若しくは他の成長抑制環境要因に対する耐性、又は害虫及びそれらの植物の真菌性、細菌性若しくはウイルス性病原体に対する耐性を向上させるための一つ又は複数のタンパク質を合成することが可能である植物も対象となる。]
[0238] また、組換えDNA技術の使用によって、特にヒト又は動物の栄養を改善するための改良された含有量の物質又は新たな物質を含む植物、例えば、健康を促進する長鎖オメガ-3脂肪酸又は不飽和オメガ-9脂肪酸を生成する油料作物(例えばNexera(登録商標)アブラナ、DOW Agro Sciences(カナダ))も対象となる。]
[0239] また、組換えDNA技術の使用によって、特に原料の生産量を向上させるための改良された含有量の物質又は新たな物質を含む植物、例えば、より多くの量のアミロペクチンを生成するジャガイモ(例えば、Amflora(登録商標)ジャガイモ、BASFSE(ドイツ))も対象となる。]
[0240] 化合物I及びそれらの組成物は、それぞれ、以下の植物病害を駆除するのに特に好適である。]
[0241] 観賞植物、野菜(例えばアルブゴ・カンジダ(A. candida))及びヒマワリ(例えばアルブゴ・トラゴポゴニス(A. tragopogonis))のアルブゴ属の種(Albugo spp.)(白サビ);野菜、アブラナ(アルテルナリア・ブラシコラ又はブラシカエ(A. brassicola or brassicae))、シュガービート(アルテルナリア・テヌイス(A. tenuis)、果実、イネ、ダイズ、ジャガイモ(例えばアルテルナリア・ソラニ又はアルテルナリア・アルテルナタ(A. solani or A. alternate))、トマト(例えばアルテルナリア・ソラニ又はアルテルナリア・アルテルナタ)及びコムギのアルテルナリア属の種(Alternaria spp.)(斑点病);シュガービート及び野菜のアファノマイセス属の種(Aphanomyces spp.);穀類及び野菜のアスコキタ属の種(Ascochyta spp.)、例えば、コムギのアスコキタ・トリチシ(A. tritici)(炭疽病)及びオオムギのアスコキタ・ホルデイ(A. hordei);ビポラリス(Bipolaris)及びドレクスレラ(Drechslera)属の種(テレオモルフ:コクリオボルス属の種(Cochliobolus spp.))、例えば、トウモロコシのごま葉枯病(ドレクスレラ・マイジス(D. maydis))又はすす紋病(ビポラリス・ゼイコラ(B. zeicola))、例えば穀類の斑点病(ビポラリス・ソロキニアナ(B. sorokiniana))及び例えばイネ及び芝生のビポラリス・オリザエ(B. oryzae);穀類(例えばコムギ又はオオムギ)のブルメリア(Blumeria)(公式にはエリシフェ(Erysiphe))グラミニス(graminis)(うどん粉病);果実及びベリー(例えばストロベリー)、野菜(例えば、レタス、ニンジン、セロリ及びキャベツ)、アブラナ、花、つる植物、森林植物及びコムギのボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(テレオモルフ:ボトリオチニア・フッケリアナ(Botryotinia fuckeliana):灰色カビ));レタスのブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)(べと病);広葉樹及び常緑植物のセラトシスティス(Ceratocystis)(異名:オフィオストマ(Ophiostoma)属の種(腐敗病又は立枯病)、例えば、ニレのセラトシストス・ウルミ(C.ulmi)(オランダニレ病);トウモロコシ(例えば灰色斑点病:セルコスポラ・ゼアエ-マイジス(C. zeae-maydis))、イネ、シュガービート(例えばセルコスポラ・ベチコラ(C. beticola))、サトウキビ、野菜、コーヒー、ダイズ(例えば、セルコスポラ・ソジナ又はセルコスポラ・キクチ(C. sojina又はC. kikuchii))及びイネのセルコスポラ属の種(Cercospora spp.)(セルコスポラ斑点病);トマト(例えば、クラドスポリウム・フルブム:葉カビ)及び穀類(例えば、コムギのクラドスポリウム・ヘルバルム(暗色斑紋))のクラドスポリウム属の種(Cladosporium spp.);穀類のクラビセプス・プルプレア(麦角菌);トウモロコシ(コクリオボルス・カルボヌム(C. carbonum))、穀類(例えば、コクリオボルス・サチブス(C. sativus)、アナモルフ:ビポラリス・ソロキニアナ(B. sorokiniana))及びイネ(例えば、コクリオボルス・ミヤベアヌス(C. miyabeanus、アナモルフ:ヘルミントスポリウム・オリザエ(H. oryzae))のコクリオボルス(Cochliobolus)(アナモルフ:ビポラリス(Bipolaris)のヘルミントスポリウム(Helminthosporium))属の種(葉斑点病);綿(例えば、コレトトリクム・ゴシピー(C. gossypii))、トウモロコシ(例えば、コレトトリクム・グラミニコラ(C. graminicola):炭疽症茎腐敗病、小果樹、ジャガイモ(例えばコレトトリクム・ココデス(C. coccodes):黒色斑点病)、豆(例えば、コレトトリクム・リンデムチアヌム(C. lindemuthianum)及びダイズ(例えば、コレトトリクム・トルンカツム(C. truncatum)又はコレトトリクム・グロエオスポリオイデス(C. gloeosporioides)のコレトトリクム(Colletotrichum)(テレオモルフ:グロメレラ(Glomerella)属の種(炭疽病);コルチシウム属の種(Corticium spp.)、例えば、イネのコルチシウム・ササキ(C. sasakii)(鞘枯病);ダイズ及び観賞植物のコリネスポラ・カシコラ(Corynespora cassiicola)(葉斑点病);シクロコニウム属の種(Cycloconium spp)、例えば、オリーブの木のシクロコニウム・オレアギヌム(C. oleaginum);果樹、つる植物(例えば、シリンドロカルポン・リリオデンドリ(C. liriodendri)、テレオモルフ:ネオネクトリア・リリオデンドリ(Neonectria liriodendri):黒足病)及び観賞植物のシリンドロカルポン属の種(Cylindrocarpon spp.)(例えば、果樹胴枯病又は若木つる衰弱、テレオモルフ:ネクトリア(Nectria)又はネオネクトリア(Neonectria)属の種);ダイズのデマトフォラ(Dematophora)(テレオモルフ:ロセリニア(Rosellinia)ネカトリクス(necatrix)(根及び幹腐敗病);ダイズのジアポルテ属の種(Diaporthe spp.)、例えばジアポルテ・ファセオロルム(D. phaseolorum)(立枯病);トウモロコシ、穀類、例えばオオムギ(例えば、ドレクスレラ・テレス(D. teres)、網斑病)及びコムギ(例えば、ドレクスレラ・トリチシ-レペンチス(D. tritici-repentis):黄斑病)、イネ及び芝生のドレクスレラ(異名:ヘルミントスポリウム、テレオモルフ:ピレノフォラ(Pyrenophora))属の種;フォルミチポリア(Formitiporia)(異名:フェリヌス(Phellinus))プンクタタ(punctata)、フォルミチポリア・メジテラネア(F. mediterranea)、ファエオモニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora)(早発ファエオアクレモニウム・クラミドスポルム(Phaeoacremonium chlamydosporum)、ファエオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)及び/又はボトリオスファエリア・オブツサ(Botryosphaeria obtusa)によって引き起こされるつる植物のエスカ(枝枯病、卒中);仁果(エルシノエ・ピリ(E. pyri))、小果樹(エルシノエ・ベネタ(E. veneta):炭疽病)及びつる植物(エルシノエ・アムペリナ(E. ampelina):炭疽病)のエルシノエ属の種(Elsinoe spp.);イネのエンチロマ・オリザエ(Entyloma oryzae)(黒穂病);コムギのエピコクム属の種(Epicoccum spp.)(黒カビ);シュガービート(エリシフェ・ベタエ(E. betae))、野菜(例えば、エリシフェ・ピシ(E. pisi))、例えば、ウリ科植物(例えば、エリシフェ・シコラセアルム(E. cichoracearum))、キャベツ、アブラナ(例えば、エリシフェ・クルシフェラルム(E. cruciferarum))のエリシフェ属の種(Erysiphe spp.)(うどん粉病);果樹、つる植物及び観賞植物木のエウチパ・ラタ(エウパチ胴枯病又は枝枯病、アナモルフ:シトスポリナラタ(Cytosporinalata)、異名:リベルテラ・ブレファリス(Libertella blepharis);トウモロコシ(例えば、エクセロヒルム・ツルシクム(E. turcicum)のエクセロヒルム(Exserohilum)(異名:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)属の種;様々な植物のフサリウム(Fusarium)(テレオモルフ:ギベレラ(Gibberella)属の種(立枯病、根又は茎腐敗病)、例えば、穀類(例えば、コムギ又はオオムギ)のフサリウム・グラミネアルム(F. graminearum)又はフサリウム・クルモルム(F. culmorum)(根腐敗病、瘡痂病又は穂先枯病)、トマトのフサリウム・オキシスポルム(F. oxysporum)、ダイズのフサリウム・ソラニ(F. solani)及びトウモロコシのフサリウム・ベルチシリオイデス(F. verticillioides);穀類(例えば、コムギ又はオオムギ)及びトウモロコシのガエウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)(立枯病);穀類(例えば、ギベレラ・ゼアエ(G. zeae)及びイネ(例えば、ギベレラ・フジクロイ(G. fujikuroi):馬鹿苗病)のギベレラ属の種(Gibberella spp.);つる植物、仁果及び他の植物のグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)並びに綿のグロメレラ・ゴシピー(G. gossypii);イネの穀粒染色複合体;つる植物のグイグナルジア・ビドウェリ(Guignardia bidwellii)(黒腐敗病);バラ科植物及びジャクシンのギムノスポランギウム属の種(Gymnosporangium spp.)、例えば、ナシのギムノスポランギウム・サビナエ(G. sabinae)(サビ病);トウモロコシ、穀類及びイネのヘルミントスポリウム属の種(Helminthosporium spp.)(異名:ドレクスレラ(Drechslera)、テレオモルフ:コクリオボルス(Cochliobolus));ヘミレイア属の種(Hemileia spp.)、例えば、コーヒーのヘミレイア・バスタトリクス(H. vastatrix)(コーヒー葉サビ病);つる植物のイサリオプシス・クラビスポラ(Isariopsis clavispora)(異名:クラドスポリウム・ビチス(Cladosporium vitis));ダイズ及び綿のマクロフォミナ・ファセオリナ(Macrophomina phaseolina)(異名:ファセオリ(phaseoli))(根及び茎腐敗病);穀類(例えば、コムギ又はオオムギ)のミクロドキウム(Microdochium)(異名:フサリウム(Fusarium))ニバレ(nivale)(紅色雪腐病);ダイズのミクロスファエラ・ジフサ(Microsphaera diffusa)(うどん粉病);モニリニア属の種(Monilinia spp.)、例えば、堅果及び他のバラ科植物のモニリニア・ラキサ(M. laxa)、モニリニア・フルクチコラ(M. fructicola)及びモニリニア・フルクチゲナ(M. fructigena)(花及び枝枯病、褐色腐敗病);穀類、バナナ、小果樹及び落花生のミコスファエレラ属の種(Mycosphaerella spp.)、例えば、コムギのミコスファエレラ・グラミニコラ(M. graminicola)(異名:セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、セプトリア・ブロチ(Septoria blotch))又はバナナのミコスファエレラ・フィジエンシス(M. fijiensis)(ブラックシガトカ病);キャベツ(例えば、ペルノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae))、アブラナ(例えば、ペルノスポラ・パラシチカ(P. parasitica))、タマネギ(例えば、ペルノスポラ・デストルクトル(P. destructor))、タバコ(ペルノスポラ・タバシナ(P. tabacina))及びダイズ(例えば、ペルノスポラ・マンシュリカ(P. manshurica))のペロノスポラ属の種(Peronospora spp.)(べと病);ダイズのファコプソラ・パキルヒジ(Phakopsora pachyrhizi)及びファコプソラ・メイボミアエ(P. meibomiae)(ダイズサビ);例えば、つる植物(例えば、フィアロホラ・トラケイフィラ(P. tracheiphila)及びフィアロホラ・テトラスポラ(P. tetraspora))及びダイズ(例えば、フィアロホラ・グレガタ(P. gregata):茎腐敗病)のフィアロフォラ属の種(Phialophora spp.);アブラナ及びキャベツのフォマ・リンガム(Phoma lingam)(根及び茎腐敗病)及びシュガービートのフォマ・ベタエ(P. betae)(根腐敗病、葉斑点病及び立枯病);ヒマワリ、つる植物(例えば、フォモプシス・ビチコラ(P. viticola):つる割病)及びダイズ(例えば、茎腐敗病:フォモプシス・ファセオリ(P. phaseoli)、テレオモルフ:ジアポルテ・ファセオロルム(Diaporthe phaseolorum))のフォモプシス属の種(Phomopsis spp.);トウモロコシのフィソデルマ・メイジス(Physoderma maydis)(褐色斑点);様々な植物、例えば、パプリカ及びウリ科植物(例えば、フィトフトラ・カプシシ(P. capsici)、ダイズ(例えば、フィトフトラ・メガスペルマ(P. megasperma、異名:フィトフトラ・ソジャエ(P. sojae))、ジャガイモ及びトマト(例えば、フィトフトラ・インフェスタンス(P. infestans):疫病)及び広葉樹(例えば、フィトフトラ・ラモルム(P. ramorum):オーク突然死病)のフィトフトラ属の種(Phytophthora spp.)(立枯病、根、葉、果実及び茎根);キャベツ、アブラナ、ラディッシュ及び他の植物のプラスモジオフォラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae)(根瘤病);プラスモパラ属の種(Plasmopara spp.)、例えば、つる草植物のプラスモパラ・ビチコラ(P. viticola)(グレープワインべと病)及びヒマワリのプラスモパラ・ハルステジ(P. halstedii);バラ科植物、ホップ、仁果及び小果樹のポドスファエラ属の種(Podosphaera spp.)(うどん粉病)、例えば、リンゴのポドスファエラ・ロイコトリカ(P. leucotricha);例えば、オオムギ及びコムギ(ポリミキサ・グラミニス(P. graminis))などの穀類及びシュガービート(ポリミキサ・ベタエ)(P. betae)のポリミキサ属の種(Polymyxa spp.)、並びにそれによる伝染ウイルス病;穀類、例えばコムギ又はオオムギのシュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)(眼状紋、テレオモルフ:タペシア・ヤルンダエ(Tapesia yallundae));様々アン植物のシュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)(べと病)、例えば、ウリ科植物のシュードペロノスポラ・クベンシス(P. cubensis)又はホップのシュードペロノスポラ・フミリ(P. humili);つる植物のシュードペジクラ・トラケイフィラ(Pseudopezicula tracheiphila)(レッドファイア病又はロットブレンナー、アナモルフ:フィアロフォラ(Phialophora));
様々な植物のプクキニア属の種(Puccinia spp.)(サビ)、例えば、コムギ、オオムギ又はライムギなどの穀類のプクキニア・トリチシナ(P. triticina)(褐色又は葉サビ)、プクキニア・ストリフォルミス(P. striiformis)(斑葉病又は黄色サビ)、プクキニア・ホルデイ(P. hordei)(小サビ病)、プクキニア・グラミニス(P. graminis)(茎又は黒色サビ)又はプクキニア・レコンジタ(P. recondita)(褐色又は葉サビ)並びにアスパラガス(例えば、プクキニア・アスパラギ(P. asparagi));コムギのピレノフォラ(Pyrenophora)(アナモルフ:ドレクスレラ(Drechslera))トリシチ-レペンチス(tritici-repentis)(黄斑病)又はオオムギのピレノフォラ・テレス(P. teres)(網斑病);ピリクラリア属の種(Pyricularia spp.)、例えば、イネのピリクラリア・オリザエ(P. oryzae)(テレオモルフ:マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)、イネイモチ病)並びに芝生及び穀類のピリクラリア・グリセア(P. grisea);芝生、イネ、トウモロコシ、小麦、綿、アブラナ、ヒマワリ、ダイズ、シュガービート、野菜及び様々な他の植物のピチウム属の種(Pythium spp.)(立枯病)(例えば、ピチウム・ウルチマム(P. ultimum)又はピチウム・アファニデルマツム(P. aphanidermatum));ラムラリア属の種(Ramularia spp.)、例えば、オオムギのラムラリア・コロ-シグニ(R. collo-cygni)(ラムラリア葉斑病、生理的葉斑病)及びシュガービートのラムラリア・ベチコラ(R. beticola);綿、イネ、ジャガイモ、芝生、トウモロコシ、アブラナ、ジャガイモ、シュガービート、野菜及び様々な他の植物のリゾクトニア属の種(Rhizoctonia spp.)、例えば、ダイズのリゾクトニア・ソラニ(R. solani)(根及び茎腐敗病)、イネのリゾクトニア・ソラニ(鞘枯病)又はコムギ若しくはオオムギのリゾクトニア・セレアリス(R. cerealis)(リゾクトニア芽枯病);ストロベリー、ニンジン、キャベツ、つる植物及びトマトのリゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)(黒カビ、腐敗病);オオムギ、ライムギ及びライコムギのリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)(熱傷);イネのサロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae)及びサロクラジウム・アテヌアツム(S. attenuatum)(鞘腐敗病);野菜及び農作物、例えば、アブラナ、ヒマワリ(例えば、スクレロチニア・スクレロチオルム(S. sclerotiorum))及びダイズ(例えば、スクレロチニア・ロルフシ(S. rolfsii)又はスクレロチニア・スクレロチオルム(S. sclerotiorum))のスクレロチニア属の種(Sclerotinia spp.)(茎腐敗又は白カビ);様々な植物のセプトリア属の種(Septoria spp)、例えば、ダイズのセプトリア・グリシネス(S. glycines)(褐色斑点病)、コムギのセプトリア・トリチシ(S. tritici)(セプトリア病斑)及び穀類のセプトリア(異名:スタゴノスポラ(Stagonospora))ノドルム(nodorum)(スタゴノスポラ病斑);つる植物のウンシヌラ(Uncinula)(異名:エリシフェ(Erysiphe))ネカトル(necator)(うどん粉病、アナモルフ:オイジウム・ツケリ(Oidium tuckeri));トウモロコシ(例えば、セトスパエリア・ツルシクム(S. turcicum)、異名:ヘルミントスポリウム・ツルシクム(Helminthosporium turcicum))及び芝生のセトスパエリア属の種(Setospaeria spp.)(葉枯病);トウモロコシ(例えば、スファセロテカ・レイリアナ(S. reiliana):穂先黒穂病)、モロコシ及びサトウキビのスファセロテカ属の種(Sphacelotheca spp.)(黒穂病);ウリ科植物のスファエロテカ・フリギニア(Sphaerotheca fuliginea)(うどん粉病);ジャガイモのスポンゴスポラ・スブテラネア(Spongospora subterranea)(粉状瘡痂病)及びそれによる伝染ウイルス病;穀類のスタゴノスポラ属の種(Stagonospora spp.)、例えば、コムギのスタゴノスポラ・ノドルム(S. nodorum)(スタゴノスポラ病斑、テレオモルフ:コムギのレプトスファエリア(Leptosphaeria)[異名:ファエオスファエリア(Phaeosphaeria)]ノドルム(nodorum));ジャガイモのシンキトリウム・エンドビオチクム(Synchytrium endobioticum)(ジャガイモ癌腫病);タフリナ属の種(Taphrina spp.)、例えば、モモのタフリナ・デホルマン(T. deformans)(巻葉病)及びスモモのタフリナ・プルニ(T. pruni)(スモモ類ふくらみ病);タバコ、仁果、野菜、ダイズ及び綿のチエラビオプシス属の種(Thielaviopsis spp.)(黒色根腐敗病)、例えば、チエラビオプシス・バシコラ(T.basicola)(異名:カララ・エレガンス(Chalara elegans));穀類のチレチア属の種(Tilletia spp.)(なまぐさ黒穂病(common bunt)又はなまぐさ黒穂病(stinking smut))、例えば、コムギのチレチア・トリチシ(T. tritici)(異名:チレチア・カリエス(T. caries)、コムギ黒穂病)及びチレチア・コントロベルサ(T. controversa)(小黒穂病);オオムギ又はコムギのチフラ・インカルナタ(Typhula incarnate)(灰色雪腐病);ウロシスチス属の種(Urocystis spp)、例えば、ライムギのウロシスチス・オクルタ(U. occulta)(茎黒穂病);豆(例えば、ウロミセス・アペンジクラタス(U. appendiculatus)、異名:ウロミセス・ファセオリ(U. phaseoli))及びシュガービート(例えば、ウロミセス・ベタエ(U. betae))などの野菜のウロミセス属の種(Uromyces spp.)(サビ);穀類(例えば、ウスチラゴ・ヌダ(U. nuda)及びウスチラゴ・アバエナエ(U. avaenae))、トウモロコシ(例えば、ウスチラゴ・マイジス(U. maydis):トウモロコシ黒穂病)及びサトウキビのウスチラゴ属の種(Ustilago spp.)(裸黒穂病);リンゴ(例えば、ベンツリア・イナエクアリス(V. inaequalis)及びナシのベンツリア属の種(Venturia spp.)(瘡痂病);並びに果実及び観賞植物、つる植物、小果樹、野菜及び農作物などの様々な植物のベルチシリウム属の種(Verticillium spp.)(立ち枯れ病)、例えば、ストロベリー、アブラナ、ジャガイモ及びトマトのベルチシリウム・ダリアエ(V. dahliae)。]
[0242] 化合物I及びそれらの組成物は、それぞれ、材料(例えば、木材、紙、塗料分散体、繊維又は布)の保護及び貯蔵製品の保護において有害な菌類を駆除するのにも好適である。木材及び建設材料の保護に関しては、以下の有害な菌類が特に注目される。オフィオストマ属の種(Ophiostoma spp.)、セラトシスティス属の種(Ceratocystis spp.)、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、スクレロフォマ属の種(Sclerophoma spp.)、カエトミウム属の種(Chaetomium spp.)、フミコラ属の種(Humicola spp.)、ペトリエラ属の種(Petriella spp.)、トリクルス属の種(Trichurus spp.)などの子嚢菌綱(Ascomycetes);コニオフォラ属の種(Coniophora spp.)、コリオルス属の種(Coriolus spp.)、グロエオフィルム属の種(Gloeophyllum spp.)、レンチヌス属の種(Lentinus spp.)、プレウロタス属の種(Pleurotus spp.)、ポリア属の種(Poria spp.)、セルプラ属の種(Serpula spp.)及びチロミセス属の種(Tyromyces spp.)などの担子菌綱(Basidiomycetes);アスペルギルス属の種(Aspergillus spp.)、クラドスポリウム属の種(Cladosporium spp.)、ペニシリウム属の種(Penicillium spp.)、トリコルマ属の種(Trichorma spp.)、アルテルナリア属の種(Alternaria spp.)、パエシロミセス属の種(Paecilomyces spp.)などの不完全菌綱(Deuteromycetes);及びムコル属の種(Mucor spp.)などの接合菌綱(Zygomycetes)。加えて、貯蔵製品の保護において、以下の酵母菌が注目に値する。キャンディダ属の種(Candida spp)及びサッカロミセス・セレビサエ(Saccharomyces cerevisae)。]
[0243] 化合物I及びそれらの組成物を、それぞれ、植物の健康を改善するために使用することができる。本発明は、また、植物、その増殖材料、及び/又は植物が生長する、若しくは成長することになる場所をそれぞれ化合物I及びそれらの組成物の有効量で処理することによって植物の健康を改善するための方法に関する。]
[0244] 「植物の健康」という用語は、収量(例えば、生物体量の増加及び/又は貴重な成分の含有量の増加)、植物活力(例えば、植物成長の向上及び/又はより緑色の葉(「緑化効果」))、品質(例えば、特定成分の含有量又は組成の向上)並びに非生物及び/又は生物ストレスに対する耐性などの単独又は互いに組み合わせたいくつかの指標によって決定づけられる植物及び/又はその製品の状態を指すものと理解される。植物の健康状態の以上に特定された指標は、相互に依存するか、互いに導かれ得る。]
[0245] 式Iの化合物は、その生物活性が異なり得る異なる結晶変態で存在し得る。それらも同様に本発明の対象である。]
[0246] 化合物Iは、菌類、又は菌類の攻撃から保護すべき植物、植物繁殖材料、例えば、種子、土壌、表面、材料若しくは室を殺菌有効量の活性物質で処理することによって、そのまま又は組成物の形で採用される。施用を、植物、植物繁殖材料、例えば、種子、土壌、表面、材料又は室の菌類による感染の前及び後の両方に実施することができる。]
[0247] 植物繁殖材料を、そのままの形の化合物I、又は少なくとも一つの化合物Iを含む組成物で予防的に植栽又は移植時又はその前に処理することができる。]
[0248] 本発明は、また、溶媒又は固体担体及び少なくとも一つの化合物Iを含む農芸化学組成物、並びに有害な菌類を駆除するための使用に関する。]
[0249] 農芸化学組成物は、殺菌有効量の化合物Iを含む。「有効量」という用語は、栽培植物の有害な菌類の駆除又は材料の保護に十分であり、処理植物に実質的なダメージを及ぼさない該組成物又は化合物Iの量を指す。当該量は、広範に変動することができ、駆除すべき菌種、処理される栽培植物又は材料、気候条件及び使用される具体的な化合物Iなどの様々な要因に左右される。]
[0250] 化合物I、それらのN-オキシド及び塩を従来のタイプの農芸化学組成物、例えば、溶液、エマルジョン、懸濁物、微粒子、粉末、ペースト及び顆粒に変換することができる。組成物のタイプは、意図する特定の目的に左右される。それぞれの場合において、それは、本発明による化合物の繊細且つ均一な分布を保証すべきである。]
[0251] 組成物のタイプの例は、懸濁物(SC、OD、FS)、ペースト、芳香剤、水和性粉末若しくは微粒子(WP、SP、SS、WS、DP、DS)、又は水溶性若しくは水和性であり得る顆粒(GR、FG、GG、MG)、並びに種子などの植物繁殖材料の処理のためのゲル製剤(GF)である。]
[0252] 通常、組成物のタイプ(例えば、SC、OD、FS、WG、SG、WP、SP、SS、WS、GF)は、希釈して採用される。DP、DS、GR、FG、GG及びMGなどの組成物のタイプは、通常、希釈せずに使用される。]
[0253] 該組成物は、既知の方法で製造される(米国特許第3,060,084号、EP-A 707 445(液体濃縮物)、Browning:「Agglomeration」、Chemical Engineering、1967年12月4日、147〜48、Perry's Chemical Engineer's Handbook、第4版、McGraw-Hill、New York、1963、S. 8-57及び国際公開第91/13546号、米国特許第4,172,714号、同第4,144,050号、同第3,920,442号、同第5,180,587号、同第5,232,701号、同第5,208,030号、GB2,095,558、米国特許第3,299,566号、Klingman:Weed Control as a Science (J. Wiley & Sons、New York、1961)、Hanceら: Weed Control Handbook (第8版、Blackwell Scientific、Oxford、1989)並びにMollet, H.及びGrubemann, A: Formulation technology (WileyVCH Verlag、Weinheim、2001)参照)。]
[0254] 該農芸化学組成物は、農芸化学組成物は、農芸化学組成物において通例の助剤を含むこともできる。使用される助剤は、それぞれ特定の応用形態及び活性物質に左右される。]
[0255] 好適な助剤の例は、溶媒、固体担体、分散剤又は乳化剤(さらなる可溶化剤、保護コロイド、界面活性剤及び接着剤など)、有機及び無機増粘剤、殺菌剤、凍結防止剤、消泡剤、適切であれば着色剤及び粘着剤又は結着剤(例えば種子処理製剤用)である。]
[0256] 好適な溶媒は、水、有機溶媒、例えば、中若しくは高沸点の鉱油留分、例えば灯油若しくはディーゼル油、さらにコールタール油及び植物若しくは動物起源の油、脂肪族、環式及び芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン若しくはそれらの誘導体、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール及びシクロヘキサノール、グリコール、ケトン、例えば、シクロヘキサノン及びガンマ-ブチロラクトン、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸及び脂肪酸エステル、並びに極性の強い溶媒、例えば、N-メチルピロリドンなどのアミンである。]
[0257] 固体担体は、鉱物質土類、例えば、珪酸塩、シリカゲル、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、赤土、黄土、クレー、苦灰石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、地盤合成材料、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、並びに植物由来の製品、例えば、穀粉、樹皮粉、木粉及び堅果殻粉、セルロース粉末及び他の固体担体である。]
[0258] 好適な界面活性剤(助剤、湿潤剤、粘着剤、分散剤又は乳化剤)は、リグニンスルホン酸(Borresperse(登録商標)型、Borregard、ノルウェー)、フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸(Morwet(登録商標)型、Akzo Nobel、米国)、ジブチルナフタレンスルホン酸(Nekal(登録商標)型、BASF、ドイツ)などの芳香族スルホン酸及び脂肪酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属及びアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ラウリルエーテル硫酸塩、脂肪アルコール硫酸塩、並びに硫酸化ヘキサ、ヘプタ及びオクタデカノラート、硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテル、またナフタレン若しくはナフタレンスルホン酸とフェノール及びホルムアルデヒドとの縮合体、ポリオキシ-エチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシ化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコール及び脂肪アルコール/エチレンオキシド縮合体、エトキシ化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシ化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、亜硫酸リグニン廃液及びタンパク質、変性タンパク質、多糖類(例えばメチルセルロース)、疎水変性デンプン、ポリビニルアルコール(Mowiol(登録商標)型、Clariant、スイス)、ポリカルボキシレート(Sokolan(登録商標)型、BASF、ドイツ)、ポリアルコキシレート、ポリビニルアミン(Lupasol(登録商標)型、BASF、ドイツ)、ポリビニルピロリドン及びそれらのコポリマーである。]
[0259] 増粘剤(即ち、組成物の流動性を改良する化合物、即ち、静的条件下では高粘度になり、撹拌中は低粘度になる)の例は、多糖類並びに有機及び無機粘土、例えば、キサンタンゴム(Kelzan(登録商標)、CP Kelco、米国)、Rhodopol(登録商標)23(Rhodia、フランス)、Veegum(登録商標)(R.T. Vanderbilt、米国)又はAttaclay(登録商標) (Engelhard Corp.、米国ニュージャージ州)である。]
[0260] 該組成物の防腐及び安定化のために殺細菌剤(bactericide)を添加することができる。好適な殺細菌剤の例は、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマル(ICIのProxel(登録商標)又はThor ChemieのActicide(登録商標)RS及びRohm & HaasのKathon(登録商標)MK)に基づくもの並びにアルキルイソチアゾリノン及びベンズイソチアゾリノン(Thor ChemieのActicide(登録商標)MBS)などのイソチアゾリノン誘導体である。]
[0261] 好適な凍結防止剤の例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素及びグリセリンである。]
[0262] 消泡剤の例は、シリコーンエマルジョン(例えば、Silikon(登録商標)SRE、Wacker、ドイツ又はRhodorsil(登録商標)、Rhodia、フランス)、長鎖アルコール、脂肪酸、脂肪酸の塩、有機フッ素化合物及びそれらの混合物である。]
[0263] 好適な着色剤は、低水溶性及び水溶性染料の色素である。挙げられる例は、ロダミンB、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド112、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド:57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシドレッド51、アシドレッド52、アシドレッド14、アシドブルー9、アシドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108の名称のものである。]
[0264] 粘着剤又は結着剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール及びセルロースエーテル(Tylose(登録商標)、Shin-Etsu、日本)である。]
[0265] 粉末、散布材料及び微粒子を、化合物I及び適切であればさらなる活性物質とを少なくとも一つの固体担体と混合又は同時に粉砕することによって製造することができる。]
[0266] 顆粒、例えば、被覆顆粒、含浸顆粒及び均質顆粒を、活性物質を固体担体に結着させることによって製造することができる。固体担体の例は、鉱物質土類、例えば、シリカゲル、珪酸塩、タルク、カオリン、アタクレー(attaclay)、石灰石、石灰、チョーク、赤土、黄土、クレー、苦灰石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、地盤合成材料、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、並びに植物由来の製品、例えば、穀粉、樹皮粉、木粉及び堅果殻粉、セルロース粉末及び他の固体担体である。]
[0267] 組成物タイプの例を以下に示す。]
[0268] 1.水で希釈する組成物タイプ
i)水溶性濃縮物(SL、LS)
10重量部の本発明による化合物Iを90重量部の水又は水溶性溶媒に溶解させる。選択肢として、湿潤剤又は他の助剤を添加する。活性物質は、水で希釈すると溶解する。このようにして、活性物質の含有量が10重量%の組成物を得る。]
[0269] ii)分散性濃縮物(DC)
20重量部の本発明による化合物Iを、10重量部の分散剤、例えばポリビニルピロリドンを添加して70重量部のシクロヘキサノンに溶解する。水で希釈すると分散体が得られる。活性物質の含有量は、20重量%である。]
[0270] iii)乳化性濃縮物(EC)
15重量部の本発明による化合物Iを、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及びヒマシ油エトキシレートを(それぞれ5重量部ずつ)添加して75重量部のキシレンに溶解させる。水で希釈すると、エマルジョンが得られる。該組成物は、活性物質含有量が15重量%である。]
[0271] iv)エマルジョン(EW、EO、ES)
25重量部の本発明による化合物Iを、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム及びヒマシ油エトキシレートを(それぞれ5重量部ずつ)添加して35重量部のキシレンに溶解させる。この混合物を、乳化機(Ultraturrax)によって30重量部の水に導入し、均質なエマルジョンにする。水で希釈すると、エマルジョンが得られる。該組成物は、活性物質含有量が25重量%である。]
[0272] v)懸濁液(SC、OD、FS)
撹拌ボールミルにて、20重量部の本発明による化合物Iを、10重量部の分散剤及び湿潤剤並びに70重量部の水又は有機溶媒を添加して粉砕して、微細な活性物質の懸濁液を得る。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁液が得られる。該組成物における活性物質含有量は、20重量%である。]
[0273] vi)水分散性顆粒及び水溶性顆粒(WG、SG)
50重量部の本発明による化合物Iを、50重量部の分散剤及び湿潤剤を添加して微細粉砕し、技術装置(例えば、押出機、噴霧塔、流動床)を用いて水分散性又は水溶性顆粒として調製する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散体又は溶液が得られる。該組成物は、活性物質含有量が50重量%である。]
[0274] vii)水分散性粉末及び水溶性粉末(WP、SP、SS、WS)
75重量部の本発明による化合物Iを、25重量部の分散剤、湿潤剤及びシリカゲルを添加してロータステータミルにて粉砕する。水で希釈すると、活性物質の安定な分散体又は溶液が得られる。該組成物の活性物質含有量は75重量%である。]
[0275] viii)ゲル(GF)
撹拌ボールミルにて、20重量部の本発明による化合物Iを、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤、湿潤剤、及び70重量部の水又は有機溶媒を添加して粉砕して、微細な活性物質の懸濁液を得る。水で希釈すると、活性物質の安定な懸濁液が得られ、それによって20%(w/w)の活性物質を有する組成物が得られる。]
[0276] 2.希釈せずに施用される組成タイプ
ix)粉剤(DP、DS)
5重量部の本発明による化合物Iを、微細粉砕し、95重量部の微細カオリンと緊密に混合する。これによって、活性物質含有量が5重量%の粉剤組成物が得られる。]
[0277] x)顆粒(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の本発明による化合物Iを微細粉砕し、99.5重量部の担体と結合させる。現行の方法は、押出、噴霧乾燥又は流動床である。これによって、活性物質含有量が0.5重量%である、希釈せずに施用される顆粒が得られる。]
[0278] xi)ULV溶液(UL)
10重量部の本発明による化合物Iを90重量部の有機溶媒、例えばキシレンに溶解させる。これによって、活性物質含有量が10重量%である、希釈せずに施用される組成物が得られる。]
[0279] 農芸化学組成物は、一般に、0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%、最も好ましくは0.5〜90重量%の活性物質を含む。活性物質は、(NMRスペクトルによれば)90%〜100%、好ましくは95%〜100%の純度で採用される。]
权利要求:

請求項1
植物病原性菌類を駆除するための式Iの化合物、並びに式Iの化合物のN-オキシド及び農業上許容される塩、並びに式Iの化合物を含む組成物の使用[式中、Hetは、5員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含み、nは、Het基上の置換基Raの数を示し、nは、1、2、3又は4であり、Raは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-ハロアルキルチオ、C1〜C4-アルキルスルフィニル、C1〜C4-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4-アルキルスルホニル、C1〜C4-ハロアルキルスルホニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル又はC1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルであり、且つ/又はHet基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルキル及びC1〜C4-ハロアルコキシからなる群から選択される1、2、3又は4個の同一又は異なる基を担持し、n=2、3又は4である場合は、Raは、同一であっても異なっていてもよく、Aは、C3〜C8-シクロアルキレン、C3〜C8-シクロアルケニレン、フェニレン又は5若しくは6員ヘテロシクリレン又はヘテロアレーンジイルであり、ヘテロシクリレン又はヘテロアレーンジイルの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記二価環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rbを担持し、Rbは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、(C1〜C4-アルキル)カルボニル、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニル及びジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルであり、Yは、直接結合、又は-O-、-OCH2-、-CH2O-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)2-、C1〜C4-アルカンジイル、-N(RΠ)-及び-C(NORΠ)-から選択される二価の基であり、RΠは、水素又はC1〜C4-アルキルであり、Dは、C3〜C8-シクロアルキル、フェニル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、それらのC3〜C8-シクロアルキル、フェニル及びヘテロアリールは、非置換であるか、1、2、3、4又は5個の同一又は異なる基Rcを担持し、Rcは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C1〜C6-アルキルアミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-ハロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-ハロアルキルスルホニル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C6-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、C(=O)R'、C(=NOR'')R'''、C3〜C8-シクロアルキル、C1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキル、フェニル、フェノキシ、フェノキシ-C1〜C4-アルキル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rdを担持し、R'は、水素、NH2、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルアミノ又はジ(C1〜C4-アルキル)アミノであり、R''は、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル又はC1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキルであり、R'''は、水素又はC1〜C4-アルキルであり、Rdは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシであり、且つ/又はD基の隣接する環員原子に結合した二つの基Rcは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Reを担持し、Reは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシである]。
請求項2
固体又は液体担体、及び少なくとも一種の請求項1に記載の化合物I、又はそのN-オキシド若しくは農業上許容される塩を含む農芸化学組成物。
請求項3
有害な菌類を駆除するための方法であって、菌類、又は菌類の攻撃から保護すべき材料、植物、土壌若しくは種子を、少なくとも一種の請求項1に記載の化合物、又はそのN-オキシド若しくは農業上許容される塩、或いはそれを含む組成物の有効量で処理することを含む方法。
請求項4
植物繁殖材料、種子、苗の根及び苗条を有害な菌類による侵入から保護するための請求項1のいずれかに記載の化合物I、並びにそれらのN-オキシド及び農業上許容される塩の使用。
請求項5
請求項1に記載の式Iの化合物、又はそのN-オキシド若しくは農業上許容される塩を種子100kg当たり0.1g〜10kgの量で含む種子。
請求項6
2-メチル-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-4-(2-メチル-チアゾール-4-イル)-ベンゼンスルホンアミド、N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-4-(2-メチル-オキサゾール-4-イル)-ベンゼンスルホンアミド、5-{3-メトキシ-4-[(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-スルファモイル]-フェニル}-イソオキサゾール-3-カルボン酸エチルエステル、4-(2-シクロプロピル-オキサゾール-5-イル)-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-ベンゼンスルホンアミド、5-(5-トリフルオロメチル-イソオキサゾール-3-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド、5-(3-トリフルオロメチル-イソオキサゾール-5-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド、5-(3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-チオフェン-2-スルホン酸(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-アミド、4-(3,4-ジメチル-イソオキサゾール-5-イル)-2-メトキシ-N-(5-メチル-フラン-2-イルメチル)-ベンゼンスルホンアミド、2-メトキシ-N-(5-メチル-フラン-イルメチル)-4-(3-メチル-イソオキサゾール-5-イル)-ベンゼンスルホンアミド及び4-(2,6-ジシアノ-フェノキシ)-シクロヘキサ-1,5-ジエンスルホン酸(5-クロロ-ベンゾ[b]チオフェン-2-イルメチル)-アミドの化合物を除く、式Iaによって表される式Iの化合物、並びに式Iaの化合物のN-オキシド及び農業上許容される塩[Hetは、5員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含み、nは、Het基上の置換基Raの数を示し、nは、1、2、3又は4であり、Raは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-ハロアルキルチオ、C1〜C4-アルキルスルフィニル、C1〜C4-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4-アルキルスルホニル、C1〜C4-ハロアルキルスルホニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C3〜C8-シクロアルキル又はC1〜C4-アルキル-C3〜C8-シクロアルキルであり、且つ/又はHet基の隣接する環員原子に結合した2個の基Raは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルキル及びC1〜C4-ハロアルコキシからなる群から選択される1、2、3又は4個の同一又は異なる基を担持し、n=2、3又は4である場合は、Raは、同一であっても異なっていてもよく、但し、Hetは、ピロール、ピラゾール、イミダゾール又はトリアゾールであり、一つの置換基Raは、環窒素に結合されており、Aは、C3〜C8-シクロアルキレン、C3〜C8-シクロアルケニレン、フェニレン又は5若しくは6員ヘテロアレーンジイルであり、ヘテロアレーンジイルの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、前記二価環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rbを担持し、Rbは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-ハロアルケニル、C2〜C4-アルキニル、C2〜C4-ハロアルキニル、(C1〜C4-アルキル)カルボニル、(C1〜C4-アルコキシ)カルボニル、C1〜C4-アルキルアミノ、ジ(C1〜C4-アルキル)アミノ、(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニル及びジ(C1〜C4-アルキル)アミノカルボニルであり、Yは、直接結合又は-O-であり、Dは、フェニル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、それらのフェニル及びヘテロアリールは、1、2、3、4又は5個の同一又は異なる基Rcで置換されており、Rcは、ハロゲン、CN、C1〜C6-アルキル、C1〜C6-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシ、C1〜C6-ハロアルコキシ、C1〜C6-アルキルアミノ、ジ(C1〜C6-アルキル)アミノ、C1〜C6-アルキルチオ、C1〜C6-ハロアルキルチオ、C1〜C6-アルキルスルフィニル、C1〜C6-ハロアルキルスルフィニル、C1〜C6-アルキルスルホニル、C1〜C6-ハロアルキルスルホニル、C1〜C6-アルコキシ-C1〜C4-アルキル、C1〜C6-ハロアルコキシ-C1〜C4-アルキル、C2〜C6-アルケニル、C2〜C6-アルキニル、C(=O)R'、C(=NOR'')R'''、C3〜C8-シクロアルキル、フェニル、フェノキシ、フェノキシ-C1〜C4-アルキル又は5若しくは6員ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、環式基は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Rdを担持し、R'は、水素、NH2、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-ハロアルコキシ、C1〜C4-アルキルアミノ又はジ(C1〜C4-アルキル)アミノであり、R''は、水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C2〜C4-アルケニル、C2〜C4-アルキニル又はC1〜C4-アルコキシ-C1〜C4-アルキルであり、R'''は、水素又はC1〜C4-アルキルであり、Rdは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシであり、且つ/又はD基の隣接する環員原子に結合した二つの基Rcは、前記環員原子と一緒になって、縮合5、6又は7員飽和、部分不飽和又は芳香族炭素環又は複素環を形成することができ、縮合複素環の環員原子は、炭素原子の他に、N、O及びSの群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含み、縮合炭素環又は複素環は、非置換であるか、1、2、3又は4個の同一又は異なる基Reを担持し、Reは、ハロゲン、CN、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ又はC1〜C4-ハロアルコキシである]。
請求項7
Yが-O-である、請求項6に記載の化合物。
請求項8
Yが直接結合である、請求項6に記載の化合物。
請求項9
Aがフェニレン又は5若しくは6員ヘテロアレーンジイルである、請求項6〜8のいずれかに記載の化合物。
請求項10
Aが1,4-フェニレンである、請求項9に記載の化合物。
請求項11
Dが5又は6員ヘテロアリールである、請求項6〜9のいずれかに記載の化合物。
請求項12
Dが、非置換であるか1又は2個の基Rcを担持するピリジン-2-イルである、請求項11に記載の化合物。
請求項13
Hetがピロリル、フラニル又はチオフェニルである、請求項6〜12のいずれかに記載の化合物。
請求項14
請求項6〜13のいずれかに記載の式Iaの化合物を製造するための方法であって、式IIのアミノメチルヘテロアリール化合物[式中、Het、Ra及びnは請求項6に定義されている通りである]を、塩基性条件下で、式IIIのスルホン酸誘導体[式中、A、Y及びDは請求項6に定義されている通りであり、Lはヒドロキシ、フェノキシ、フルオロ、クロロ又はブロモである]と反応させることを含む、前記方法。
請求項15
請求項6〜13のいずれかに記載の式Iaの化合物を製造するための方法であって、式IVのハロメチルヘテロアリール化合物[式中、Het、Ra及びnは請求項6に定義されている通りであり、Halはフルオロ、クロロ又はブロモである]を、塩基性条件下で、式III.aのスルホンアミド[式中、A、Y及びDは請求項6に定義されている通りである]と反応させることを含む、前記方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
EP2934147B1|2019-11-27|Compositions comprising a triazole compound
US10358426B2|2019-07-23|Fungicidal substituted 2-[2-halogenalkyl-4-|-phenyl]-1-[1,2,4]triazol-1-yl-ethanol compounds
CN103648281B|2016-05-25|杀真菌的烷基取代的2-[2-氯-4-|苯基]-1-[1,2,4]三唑-1-基乙醇化合物
EP2744791B1|2015-10-28|Fungicidal substituted 1-{2-[2-halo-4-|-phenyl]-2-alkoxy-3-methyl-butyl}-1h-[1,2,4]triazole compounds
US10118906B2|2018-11-06|Use of substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
CN103717577B|2016-06-15|杀真菌的取代的1-{2-环基氧基-2-[2-卤代-4-|苯基]乙基}-1h-[1,2,4]三唑化合物
CN105358143B|2019-01-22|Acc抑制剂和其用途
US9137996B2|2015-09-22|Fungicidal alkyl- and aryl-substituted 2[-2-chloro-4-|-phenyl]-1-[1,2,4]triazol-1-yl-ethanol compounds
KR102066829B1|2020-01-16|Qo 저해제에 대해 내성을 갖는 식물병원성 진균 방제를 위한 스트로빌루린형 화합물의 용도
JP5530428B2|2014-06-25|置換1−メチルピラゾール−4−イルカルボキシアニリドを含んでいる殺菌剤混合物
WO2017076742A1|2017-05-11|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
US9815798B2|2017-11-14|Substituted [1,2,4]triazole and imidazole compounds as fungicides
WO2017076935A1|2017-05-11|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
EP3376868A1|2018-09-26|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
CN103732581B|2016-05-18|杀真菌的取代的1-{2-[2-卤代-4-|苯基]-2-炔氧基乙基}-1h-[1,2,4]三唑化合物
US20200281204A1|2020-09-10|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
US20120088661A1|2012-04-12|Fungicidal mixtures
EP3370525A1|2018-09-12|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
WO2017211650A1|2017-12-14|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
AU2015270428B2|2019-02-28|Substituted [1,2,4]triazole compounds
EP3373734A1|2018-09-19|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
EP3277680B1|2019-02-27|Quinoline compounds
WO2017081312A1|2017-05-18|Substituted oxadiazoles for combating phytopathogenic fungi
CN109311829A|2019-02-05|用于防治植物病原性真菌的取代噁二唑类
AU2012296890A1|2014-02-20|Fungicidal substituted 1-{2-[2-halo-4-|-phenyl ]-2-alkoxy-2-cyclyl-ethyl}-1H [1,2,4]triazole compounds
同族专利:
公开号 | 公开日
EP2252590A1|2010-11-24|
CN102007103A|2011-04-06|
WO2009101082A1|2009-08-20|
BRPI0907978A2|2015-08-04|
US20110015065A1|2011-01-20|
WO2009101082A9|2009-12-10|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-01| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120501 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]